市光工業、中国で量産する自動車ミラーを日本にも輸入へ。…

◆市光工業、中国で量産する自動車ミラーを日本にも輸入へ。生産体制見直し
<2004年01月27日号掲載記事>
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最近になって各社の中国戦略は一気に多様化している。人件費に注目して同国でものを生産して日本への持ち帰り輸入や第三国への輸出を目指す考え方や、同国を日米に次ぐ巨大市場と見て販売拠点や場合によっては開発拠点を設立する動きなど。どれが正しいということはない。市場や生産される部品の特性、競争環境などに応じて打つべき施策は異なる。戦略が明確である限りどれも正しい動きである。

市光工業の生産体制見直しも自社の戦略に基づくものと思われる。

一方、経営側に明確な戦略のないまま実務部隊に中国進出準備が指示されるケースも非常に多く見受けられる。立地場所も、投資規模も、設備水準も、品質基準も、従業員要件も、成功の尺度すらも見えてこず、実務部隊泣かせの中国進出と言えるだろう。重要なことは戦略の明確化である。

<秋山 喬>