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コラム

AYAの徒然草(52)  『「デブかわ」を目指す???』

仕事で成果を出すことにも自分を輝かせることにもアクティブなワーキングウーマンのオンとオフの切り替え方や日ごろ感じていることなど素直に綴って行きます。また、コンサルティング会社や総合商社での秘書業務やアシスタント業務を経て身に付けたマナー、職場での円滑なコミュニケーション方法等もお話していくコーナーです。

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第52回 『「デブかわ」を目指す???』

「いらっしゃいませ~。どぉぅ~ぞごら~んくださ~い。」とか「かしこまり~!」、「気になっちゃうカンジ?」という言葉で渋谷 109 のアパレル系ショップのカリスマ店員を大げさにマネしたり、また、電車に乗っている今どきの女子高生たちの会話をマネするお笑い芸人をご存じですか?そんな独特な人物描写芸で今、人気急上昇中のお笑い芸人は、「柳原可奈子さん」と言います。私も彼女のファンの一人です。トヨタ自動車のネッツ店やカローラ店の店員役で CM に出演し、その中でもそのカリスマ店員芸を披露していましたよね。あの甲高い声の「いらっしゃいませ~。」を聞くと、耳からなかなか離れません。そんな彼女がテレビに出てくると、不思議と釘付けになってしまうんです。柳原さんは、現在、なんと、レギュラー番組を週に 11本も持っているそうなんですよ。引っ張りダコの売れっ子芸人なんです。

そんな注目度 NO.1 芸人の柳原さんは、特に、彼女と同世代の若い女性から絶大なる人気を得ているそうなんです。「若い女性からの絶大なる人気を得ている」と言えば、私は以前、コラムの中で、エビちゃんことモデルの蛯原友里さんの人気の秘密についてお話したことがあります。

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エビちゃんは、かわいいけど、でも、絶世の美人ではないので、自分も頑張ればなんとかエビちゃんっぽくなれそうな気がする。というように、エビちゃんは、他のモデルさんよりも身近に感じ親しみを持てるモデルさんなので多くの若い女性たちはエビちゃんを崇拝するんだ。というお話です。

では、柳原可奈子さんの女性の人気の秘密はなんでしょうか?エビちゃんと同じで、「私も頑張れば、柳原可奈子さんっぽくなれそうな気がする」という理由でしょうか???

柳原可奈子さんは、とても太っています。丸くてコロコロしていますよね。エビちゃんのような均整の取れた美しく完璧なプロポーションとは程遠い体型です。柳原さんは、「デブかわ芸人」(「デブ」だけど「かわ」いい芸人)と言われているそうなんです。(柳原可奈子さん、ごめんなさい!)ですから、世の若い女性たちが、彼女を目標としているとは到底思えません。「 あなた、お笑い芸人の柳原可奈子さんに似ているわね。」 と言われて喜ぶ女性はいないと思うからです。彼女の芸が面白いからファンだという女性も多いと思いますが、でも私は、柳原さんの人気の秘密はもっと違うところにあると思うのです。
柳原さんは、「太っていること」を恥ずかしがらず、むしろ自分のチャームポイントとして前面に出しています。普通、太っている女性は、少しでも太っていることをカバーできるような服で痩せて見える工夫をしたり、一生懸命ダイエットをしますよね。でも、柳原さんは、露出度の高い服をよく着ていますし、ダイエットどころか、「最近、忙しくって太っちゃったんです!太るとネタのキレが悪くて。」と、太っていることを自ら話のネタにするほどです。普通の人ならコンプレックスを感じて卑屈になりそうなところを、彼女は前向きな姿勢で明るく元気いっぱいに振る舞うので、それがまるで自慢しているかのように見えるほどです。もしかすると、私たちが思っているほど、柳原さん自身は「太っている」ということをコンプレックスに感じていないかもしれませんね。

そんなぽっちゃり体型の彼女が演じる「カリスマ店員」の芸がウケるのは、カリスマ店員の多くがモデル並みの素晴らしいプロポーションの女性だからかもしれません。(あの芸を、細くてスタイル抜群な女性が演じている姿を想像してみてください。あまり面白くないと思いませんか?)自分のキャラとは全く違う女性を意識的にマネするという彼女の「チャレンジ精神」が笑いにつながるんですよね。そして一方で、彼女が演じる「今どきの(怪しい?)女子高生」の芸では、柳原さん本来のキャラに近い人物像のマネです。こちらは、「そうそう、こういう女子高生ってよくいるいる!」と思わせるような「自分らしさ」を出せる芸なんですよね。そうやって芸のバランスを上手く取っているんですよね。でも、こういうバランスって、まず、自分で自分自身のことをよ~く把握できていないとできないことだと思うんです。自分は本来はこういう性格なんだけど、でも外見はどう見えるのかとか、意外とこういう面がある、といった外見だけではなく性格も含めた良くも悪くもある自分自身の全てです。だから、芸人は、芸の研究の前にこのような自分自身のことをとことん研究しているんだろうなぁと想像します。

さて、そんな人気急上昇中の柳原可奈子さんの人気が出れば出るほど、同世代の若い女性たちはどういう心境になると思いますか?特に男性のみなさん、女性がどういう心境になるか想像がつきますか?

多くの若い女性は、柳原さんを見ると、「断然、私の方が勝っているわ。」、「彼女がこんなに人気なら、私にも何かビッグなことができるかもしれない。」というような「自信」がわいてくるのです。(柳原さん、本当にごめんなさい!)エビちゃんの存在は「高すぎない目標」でしたが、柳原さんの場合は、「自分に自信を与えてくれる存在」なんです。もっとシンプルに言うと、エビちゃんと柳原さんでは「親近感を抱く理由」が違うんです。エビちゃんの場合は「憧れ」の気持ちから、柳原可奈子さんの場合は「共感」の気持ちから親しみを感じるんです。

人に「共感」してもらうためには、「自分をどれだけさらけ出すか」ということが大事ですよね。きれいごとや上っ面だけのことを言っても「共感」は得られないからです。そのさらけ出す部分がその人の弱い部分であればあるほど、相手は心を開くものです。それは「共感」と言うよりも「同情」に近いかもしれません。でも、親近感は持ってもらえると思うのです。つまり、柳原可奈子さんは、普通なら恥ずかしいとか悩みを抱えていそうなところを自らさらけ出すことによって、素でテレビに出ているのに等しいんですよね。そんな素の彼女の芸がウケればウケるほど、同性である女性からは「共感」を得ているのです。では、男性には何を与えているでしょうか?女性に「共感」を与えているならば、男性のみなさんは「勇気」を感じていませんか?彼女の芸を見て「よくやるよなぁ」とか、漠然と「すごいよなぁ」と思いませんか?

お笑い芸人って、テレビに出演している時間よりも、ネタ作りや笑いの傾向をつかむための世の中の流行などを研究する時間の方が多いと思うのです。「自分研究」も含めた見えない部分の努力の方がずっと大きいんですよね。これって、芸人だけじゃなくて、一般人の私たちにも当てはまることだと思うんです。

日頃は仕事のことばかりでなんでも右から左へ作業を進めがちですが、もっと根本的な「どうやったら相手に自分自身をよくわかってもらえるか」、「どうしたら相手に『共感』を持ってもらえるのか」というようなことを考えて、自分にとっての効果的なコミュニケーション方法の発掘を日頃からすべきだと思うんです。私たちは仕事人である前に一人の人間で、そして、人は一人じゃ生きていけないものです。だから、相手に自分をよりよくわかってもらうことって、どんな社会で生きていようと大切なことだと思うんです。そう思うと、柳原可奈子さんのようなお笑い芸人って、実は「笑い」だけじゃなくて他にもいろんなものを私たちに分けてくれているような気がします。

ところで、柳原可奈子さんが、普通ならコンプレックスになりそうな「太っている」ということを前面に出して作り上げている「デブかわキャラ」なら、私もファンである以上「デブかわ」を目指そうかなぁなんて一瞬思ったのですが、やっぱり太ることはちょっと目指せません・・・。でも、その精神は素晴らしくて見習うべきだと思うので、「デブかわ」の代わりに、私は、「キツかわ」とか「ツヨかわ」を目指そうかなぁなんて思っちゃいました。さ~て、「キツかわ」、「ツヨかわ」はどういう意味だと思いますか?「性格が『キツ』いけど『かわ』いい」、「気が『ツヨ』いけど『かわ』いい」です。もしかすると、これって目指すようなことじゃないのかなぁ???でも、私が、私自身のことをよくわかっている証拠かもしれません!

<佐藤 彩子>

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