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コラム

AYAの徒然草(35)  『男性のみなさん、もっと女性の「脳」をエスコートしてください!! (後編)』

仕事で成果を出すことにも自分を輝かせることにもアクティブなワーキングウーマンのオンとオフの切り替え方や日ごろ感じていることなど素直に綴って行きます。また、コンサルティング会社や総合商社での秘書業務やアシスタント業務を経て身に付けたマナー、職場での円滑なコミュニケーション方法等もお話していくコーナーです。

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第35回 『男性のみなさん、もっと女性の「脳」をエスコートしてください!!(後編)』

想いを寄せている人から、「突然で申し訳ないんだけど、明日の夜、お食事でもいかがですか?」と急なデートに誘われたとします。意中の人からのデートのお誘いですから、私は天にも昇る気持ちになります。でもその次の瞬間、「えー!なんで明日なの???時間がないじゃない!!急すぎる!!」と、明日であることを少し残念がり、次第に焦り始めます。「早く会いたい」という気持ちと同じくらい「もうちょっと先だったらいいのに」という気持ちがわいてきて、なんだか複雑な気分になるんです。

「もっと前からわかっていれば、美容院にも行きたかったのに。エステに行く時間だってもう無いじゃない!今晩は帰ったら家でパックでもして自力でお肌の調子を整えないといけないわ・・・。それにマニキュアも塗らないといけないし。あ~、時間がない!!でも、睡眠時間も充分に摂らないと目の下にクマができちゃうから、今晩はさっさと明日の準備をして早く寝ないと!それなのに、まだ着て行く服すら決めてない!!あ~、どうしよう!!」というように、急なデートのお誘いのせいで最高の自分を演じるための準備時間が無いことに、焦りと不満が生じてくるんです。

もちろん、全ての女性が同じように思うわけではありませんが、私と同じように喜び半分、焦り半分の気持ちになる女性は多いはずです。一方、男性は、一週間、二週間後のデートなんか待てないよ。そんな先のデートより明日のデートの方が良いという人がほとんどではないでしょうか?

先週号に掲載した前編で、女性の脳は、概念距離の遠い脳神経細胞同士を接続させて事象を複雑化することが好きなので、「結論」よりも「経緯」の方が重要だとお話しました。つまり、この場合、女性は「デートの日」という一時点(結論)よりも、「デートまでの日数」という時間軸(経緯)の方が大事なんです。女性にとってデートまでの日数は、自分を磨いたり、ステキなデートの過ごし方を考えたりして、とても楽しいものなのです。

また、前編の最後に、あなたが、映画「2 番目のキス」の主人公ベンだったら、恋人のリンジーに「レッドソックスと私、どっちが大事なの!!」と言われた時、なんと言って彼女をなだめ、元の良い関係に戻そうとしますか?という問いかけをしました。男性のみなさん、模範解答は思いつきましたか?ヒントは、「女性の脳は(結論よりも)『経緯』が重要」です。

リンジーが、どうしてそのようなことを言ってきたのか、という「経緯」を考え、その経緯のことに触れ、その期間の彼女の気持ちを気遣うような言葉を掛ければいいんです。こういう苦情を言ってくることは、ある一定の期間、自分がないがしろにされたというサインですよね。その「一定の期間」 の気持ちを気遣う言葉を掛けることが、一番、女性の脳には効果的なんです。模範解答の一例は、「僕は寂しい思いをさせていたんだね?どれくらいの間寂しかったの?それは随分長い間だったね。僕は気づいていなかったよ。」とか、「いつから寂しい思いをしていたの?もっと早く言ってくれれば良かったのに。」というような、「寂しい思いをしていた期間」に触れた言葉を掛けてもらうと、たいていの女性は気持ちが収まってくるはずです。その期間に触れていない言葉、例えば、「これからはもっときみを大事にするよ」とか、「これからは気をつけるようにするよ」というような、これから先のことに関する言葉よりも、不思議としっくり来るものなんです。(男性のみなさん、機会があったら試してみてください!)

先日の黒川伊保子さんの講演中、女性の脳の話を聞くと、「うんうん、その通り!」と納得することが多かった一方で、男性の脳の話になると、「へぇ~、男性の考え方って変なの!」と理解できない部分があるのも事実で、やっぱり男性と女性では、生まれながらにしてものの感じ方や見方って随分と違うんだなぁと再認識したんです。

それからというもの、私は、男性の上司や同僚に、何か報告をする時、「経緯」からではなく、「結論」から話すことを心掛けるようにしました。もし、まだ自分の頭の中で整理がついていない場合は、話す前に「頭の中でまだ整理がついていないので経緯からお話ししますがよろしいですか?」と前置きを言ってから話すようにすると、相手をイライラさせることなく話を聞いてもらえます。男性も、部下や同僚の女性が、何かものごとの「経緯」から話し始めたら、急かさずに話を最後までちゃんと聞くように心掛けてみてください。「脳の仕組みが違うんだから仕方ない」と思えば、お互いの理解へのステップになると思うんです。

ところで、最近の女性は、以前に比べて「もの」に対して高い機能を求めるようになり、男性中心の市場と思われていた領域にも、女性が貪欲に進出してきていると思いませんか?これは、昔よりも女性のライフスタイルがアクティブになってきている証拠です。機能面では男性向けと同じ本格仕様のものを望むけど、でも、デザインは女性向けのものが良いというように、ユニセックスの製品では満足できなくなってきている風潮があると思うんです。自動車も、そのうちの 1 つだと思います。

しかし、女性向けの製品やサービスは、どちらかと言うと女性の関心ごとや流行を重視し、ファッション性に優れた製品が開発される傾向が強いと思うんです。それを、女性の「脳」の仕組みに働きかけた開発にシフトしたら、もっと女性向けのシェア拡大を狙えるんじゃないのかなぁと思うのです。

例えば、自動車の車間距離センサーや後方障害センサーなどを、男性よりも女性の方がずっと重宝している理由には、女性の脳の仕組みが大きく関わっています。女性の脳は、奥行き計算が苦手なので、男性よりも空間感覚を捉えにくく、そして男性に比べて遠くのものに意識が行きにくいのです。車をぶつけることが多いのは女性の方だったり、また、細い道を走るのが苦手だという女性が多いのはそのせいです。だから、このような女性の「脳」の仕組みを意識した車の装置は、女性の脳のニーズを的確に押さえているんですね。

機能面だけではなく、車のデザインに関しても、同じことが言えそうです。車を前方から見たイメージが、いかにも人工的でカクカクしたデザインよりも、丸みを帯びた自然で人の顔のようにも見える姿の方が、女性の脳には好まれるのです。それに、女性の脳は、遠くのものよりも近くのものに興味がわくので、車のインテリアデザインには、男性よりもこだわりがありそうです。

また、女性の脳は、脳の中で概念距離の遠い脳神経細胞同士を接続させて組み合わせ、複雑な認識をさせる神経が活性傾向にあるので、無駄な遊び心のあるものやゴチャゴチャしたことが、意外と女性にはウケるような気がします。これは、女性をターゲットとした製品のプロモーション活動に役立つかもしれません。

例えば、自動車なら、ニューモデルのコンセプトを、ストーリー仕立てにしてしまうんです。それも、主人公を女性にして、その車のおかげで幸せをつかんだというようなシンデレラストーリーにするんです。それを、有名でカッコいい人気俳優を相手役にして TV ドラマ化し、発売直前に放送するんです。さらに、それはハッピーエンドのラブストーリーで、その車に乗る女性には、この主人公と同じような幸運が訪れる、なんていう迷信を作ってしまったら、女性の脳にはとても効果的で、購買意欲をくすぐるかもしれませんね。なんてったって女性の脳は、紆余曲折なことや意外性・ドラマティックなことに関心が行きやすいんですから。

このように、異性の脳の仕組みに対する理解や心構えは、家庭や職場などの良い人間関係の構築だけではなく、製品企画やプロモーション、サービスの開発などにも大いに役立つと思うんです。

世の中には男性と女性しかいないのに、自分の脳の仕組みや異性の脳の仕組みを、ちゃんとわかっている人って少ないと思うんです。だから、その違いを見つめることは、人類の必須科目なのかもしれませんね。男性のみなさん、これからは自分の脳で考えた後、それを「女性の脳」に変換して、女性の脳をスマートにエスコートしてくださいね!!

<佐藤 彩子>

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