AYAの徒然草(97)  『北風と太陽』

仕事で成果を出すことにも自分を輝かせることにもアクティブなワーキングウーマンのオンオフの切り替え方や日ごろ感じていることなど素直に綴って行きます。また、コンサルティグ会社や総合商社での秘書業務やアシスタント業務を経て身に付けたマナー、職場での滑なコミュニケーション方法等もお話していくコーナーです。
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第97回 『北風と太陽』

みなさん、イソップ寓話の「北風と太陽」をご存じでしょうか?北風と太陽が力比べをするために、どちらが先に旅人の服を脱がすことができるかを勝負した話です。北風は、旅人に対して風を吹いて無理矢理服を脱がそうとしたのですが、旅人は、寒くて服を脱ぐどころか逆に着込んでしまいました。一方、太陽は、暖かい日差しを旅人に照らし、旅人が自ら服を脱ぎたいと思わせ、太陽が勝ったという話です。

私は、前々からこの話って単純なようで、実はとても奥深い話だなぁと思っていました。こんな教訓が隠れていると思うんです。「物事を強引に成し遂げようとするよりも、急がず着実な方法を取るほうが、それが結果的には最良の策となり、大きな効果をもたらす」ということです。そこから転じてこんな意味にもなると思うんです。「人の心というものは、『風』のように自己中心的な態度で接してもなかなか思いは響かないが、『太陽』のように相手を思いやる気持ちを持って接すれば、相手も自分に応えてくれる」ということです。

私は、「太陽」のようにはなかなかできていないなぁと感じることがありました。むしろ、「風」のように自分の思いを直球でぶつけて、知らず知らずのうちに大切な人を傷つけてしまっていることの方が多いんじゃないかなぁと心配になることすらありました。

でも、最近は、「北風と太陽」の「太陽」として接することができているんじゃないかなぁと実感することが増えたんです。少しは人間的に成長したかなぁと思う瞬間が増えたんです。

昨年、産業カウンセラーになってから、友達からよく相談を持ちかけられるようになりました。相談を持ちかけてくるのは仲の良い友達ですから、相談話を聴くときはだいたい夜お酒を飲みながらになってしまいます。そうなると、実際のところは、カウンセリングを施しているわけではなく、話を聴いて私個人としての意見を述べているだけなんです。(それは友達も承知の上です。)それでも、なにか解決の糸口が見つかればという気持ちから、思いやりを持って話を聴いています。そうすると、後日友達から、「彩ちゃんに話を聴いてもらうと、不思議ととてもすっきりするよ。どうもありがとう!また会おうね。」という言葉をもらうのです。産業カウンセラーという先入観がそうさせているのだと思うのですが、でもそんなふうに言われれば、こんな私でも少しは人の役に立っているんだなぁと素直に嬉しい気持ちになるものです。また、そういう友達って、逆に私が困ったときには、全力で私を助けてくれることも実感しています。

人から会いたいと思われたり、ちょっとしたことでも感謝されて存在価値を認めてもらえると、誰でも嬉しいですよね。でも、改めて、自分がどれだけの人からそう思われているのか、特に、家族や恋人といった近しい人ではない人たちから自分はどれだけそう思われているのか、ということを改めて考えてみると、意外と思い当たらないものです。

さて、みなさんは、いかがでしょうか?「北風と太陽」の「太陽」を実感することがありますか?

<佐藤 彩子>