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コラム

AYAの徒然草(57)  『見えないものを見える化すると、さらにその先の見えないものが見えてくる。』

仕事で成果を出すことにも自分を輝かせることにもアクティブなワーキングウーマンのオンとオフの切り替え方や日ごろ感じていることなど素直に綴って行きます。また、コンサルティング会社や総合商社での秘書業務やアシスタント業務を経て身に付けたマナー、職場での円滑なコミュニケーション方法等もお話していくコーナーです。

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第57回 『見えないものを見える化すると、 さらにその先の見えないものが見えてくる。』

私は食べ物の好き嫌いが多いです。一番嫌いな食べ物は「鳥肉」です。みなさんがクリスマスに美味しそうに食べているローストチキンや、お酒のお供の定番「焼き鳥」は、小さい頃からずっと、匂いを嗅ぐだけで気分が悪くなるほど嫌いです。それと、辛いものも大の苦手です。幸い、野菜と果物は全般的に好きですが、お肉とお魚は、嫌いなものがありすぎて、ここで全部を挙げたらきりがないほどです。

そんなことをここで堂々と胸を張って自慢できることではないことくらいよくわかっています。が、私は、鳥肉や辛いものを今すぐ克服しようという気も全くありません。実は、好き嫌いが多いのは、小さい頃からではないからです。小さい頃は嫌いな食べ物だったけど、大人になる過程でいつの間にか克服したものがあります。しかし、逆に、小さい頃は何の違和感もなく食べていたものが、大きくなるにつれてだんだん嫌いになったものもあります。みなさんもそういう食べ物ってありませんか?私の場合、後者の方が多いから、結果的に現在が「食べ物の好き嫌いの多い人」なだけです。またいつの日か、成長過程(老化過程?)の中で自然と嫌いなものを克服する日が訪れるんじゃないかなぁと思って、今は好きなものだけを好きなだけ食べています。

しかし、大人になるにつれて食の好みが変わったことは認めるものの、それがいつ何がきっかけでそうなったのかは全く覚えていません。たとえば、私は小さい頃、しいたけが大嫌いでした。味はもちろんのこと、匂いや見た目も大嫌いで、冷蔵庫の中でしいたけをみつけてしまうと、食卓に並ぶ前に母の目を盗んでこっそりゴミ箱に捨ててしまいたくなったのを覚えています。それが、今では、しいたけは大好きな野菜の1つです。一体、私はいつからしいたけを好きになったんだろう???と疑問に思います。

ところで、先日、佐々木かをりさんの講演会に行ってきました。佐々木さんは、ユニカルインターナショナルという 70 言語対応のコミュニケーション(通訳・翻訳)のコンサルティング会社の社長で、また、イー・ウーマンという女性向けのコミュニティーサイトを運営しながら企業ブランドコンサルティング・商品サービス開発・人材開発などを手がける会社の社長でもあります。その上、妻・二児の母・作家・そしてテレビのコメンテーターまでもこなし、多忙な日々を送っているスーパーウーマンなのです。それなのに、いつも若々しくて美しく、そして品があって知性溢れるとてもステキな女性なんです。

そんな佐々木さんに、大学生の頃からずっと続けている習慣があるそうです。それは、30分刻みで予定を書き込める「手帳」に自分のスケジュールを記入して時間管理をする習慣なんです。こんなに忙しい生活を送っている佐々木さんが、今どき、アナログの「手帳」で時間管理をするなんて・・・と思うのですが、佐々木さんは、いつでもどこでもすぐに取り出して書けないと意味がないから、「手帳」を肌身離さず持ち歩いているとおっしゃっていました。そして、「手帳」には、仕事やプライベートの予定だけではなく、日頃、テレビや新聞・ネットで見て行ってみたいなぁと思ったレストランや温泉などを忘れないようにメモしておき、後で時間がある時にゆっくりと調べて計画を立てるそうなんです。

つまり、佐々木さんにとって「手帳」に記入するということは、単なる自分の行動管理に止まらず、将来「これをやりたい」、「こうありたい」というような自分の願望までも書き込んで見える化し、それを自分自身にやらせるようにしているんです。佐々木さんは、手帳を「人生の脚本」とおっしゃっていました。自分が主役のハッピーエンドの脚本を書いているつもりで記入しているそうなんです。まるで、未来日記を書いているようですよね。

また、佐々木さんの独自の手帳を使った時間管理術は、時間を「点」ではなく「面」でとらえています。「時間」という本来は目に見えないものを見える化して管理しているので、空いている時間や余裕のある週・月などが手帳の上で見てぱっとわかり、自分の予定が立てやすくなると思うんです。これが、とてつもなく大掛かりな仕組みが必要かと言えば決してそんなことはなく、ちょっとした工夫でできるんですから、素晴らしいことです。私も手帳に予定を書いて時間管理をしていますが、それは、「約束を忘れないようにすること」が目的でした。佐々木さんのような意識の持ち方だと、随分と違う目的になることを知り、私も自分の時間管理法を見直しているところです。

さて、すぐにでも役に立ちそうな「見える化」のお話をもう一つご紹介します。弊社の親会社のアビームコンサルティングの方が実践されていることです。その方は、毎朝、長い通勤電車の中で新聞を隅から隅まで読み、一番印象に残った記事を1つだけ選んでそれを切り抜いてノートに貼っているそうなんです。そうすることによって、後々、自分があの時どんなことに関心があったのか、どういう話題に敏感だったのかという自分自身の「気分の変化」がよくわかるとおっしゃるのです。記事の傾向を見れば、その時、自分は仕事のことに意識を集中していた時期なのか、またはプライベートのことが中心だった時期なのかを知ることができ、気分のバイオリズムがはっきりとわかるそうなんです。

確かに、「気分の変化」というものは、その時々の気分を記録しておかないと、現在と過去の一時点を比較するのは困難ですよね。それを、新聞を使って毎日記録することによって「心の変化」という本来は目には見えないものを見える化しているんですよね。私も、毎朝、新聞を読んでいますが、一週間前に読んだ新聞で印象に残った記事は?と言われても思い出せません。だから、この「見える化」も、とても簡単で効果的だと思うのです。

そう言えば、トヨタ生産方式の「見える化」は、「カンバン方式」や「あんどん」などの仕組みを有効に使って現場の問題を早期に発見し、「カイゼン」を行なうことが目的でしたよね。この仕組み、実は現場だけではなく、私たちの日常生活にも当てはまるような気がしてきました。悪いところを改めて良くする「カイゼン」を目的としなくても、「見えないものを見える化すること」は、今ある自分をより良い自分にするためにも役に立ちそうな気がしてきたのです。

試しにちょっと、好きなものを好きなだけ食べている私の食生活を見直すつもりで、私は先週から、自分が食べたものを毎日手帳に記入して見える化してみました。まだ始めて一週間しか経っていませんが、すでにわかったことが1つあります。それは・・・、「毎晩必ず寝る前にケーキやお菓子を食べていること」でした。(つまり、毎日、「一日 4 食」になっているんです!)私にとって、これをカイゼンさせることはなかなか困難なのですが、でも、自覚することができただけでも効果があったのかなぁと思います。これを一ヶ月続けてみたらもっとほかのことが見えてくるかもしれませんし、半年、1年、2年と続けていくうちに、食の好みと私生活との関係、または、食生活と仕事との関係なども見えてきて、私の健康管理に多いに役立つかもしれません。もしかすると、しいたけが好きになった理由もわかってくるかもしれませんよね。

また、「見えないものを見える化すること」は、「情熱」や「気概」といった目に見えない「感情」を、相手に対してより熱く、より大きく伝えることにも役立つんじゃないかなぁと思うのです。たとえば、好きな人に自分の気持ちを打ち明ける時など、言葉巧みに表現するだけではなく、相手のために尽くすというような「行動」によって気持ちの深さや大きさを「見える化」すれば、相手にちゃんと伝わるような気がするのです。

こんなふうに、見えないものを見える化して、さらにその先の見えないものが見えてくることを考えると、なんだか自分の未来が見えてくるような気がしてワクワクしてきます。自分の未来を自分で切り開いて作っていくことの第一歩は、「見えないものを見える化すること」なのかもしれませんね。

<佐藤 彩子>

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