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コラム

今更聞けない経営用語シリーズ1 BPR(2)

日頃、特にその定義や本来の意味を意識することもなく使用している経営用語を取り上げ、自動車業界の事例も交えながら説明を行っていくこのコラム。
第1弾として、BPR(Business Process Re-engineering)を取り上げており本配信が2週目となる。

第1回 BPR(Business Process Re-engineering)(2)
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前回のコラムではBPRの定義や、BPRと「カイゼン」活動の違いがトップマネジメントの明確なイニシアチブや戦略、情報システムの活用といった項目にあり、且つそれがBPRの失敗要因ともなりうるものであること、について触れた。今週のコラムではそのうちのトップマネジメントの明確なイニシアチブ、戦略とBPRの関係について言及していきたいと思う。
トップマネジメント主導で行われるということは、つまり戦略的な目標に基づくということであり、BPRを行うことで達成されるべき目的が存在することを意味している。いわばその目的達成のための手段・道具としてBPRが行われることとなる。
そう考えると単なるBPRプロジェクトというのはありえないことに気付く。
BPRにはそれによって達成されるべき目的が無ければならないからである。
また、BPRによって達成されるべき目的が大きな企業目標に沿っていない、もしくは沿っていたとしても優先順位が高くないということであればそのBPRを行うかどうか再考したほうがよいということになる。
例えば、今回の注目記事として日産の開発期間短縮の記事を取り上げているがこれもBPRの一種であると言えるだろう。開発期間を短縮して消費者のニーズに即応した商品をマーケットに投入するという目的を達成するために、その裏では今後、具体的な業務の改革が行われていくはずである。
そして言うまでもなく、トップマネジメントは今回のBPRの目的を優先順位高と位置付けているのである。
また、開発期間の短縮といっても開発部門の業務の見直しを開発部門の人が行うだけでいいわけではなく、当然、他部門やサプライヤーの意見を吸い上げ、調整も行いつつ推進されていくものと思われる。
このようにBPRは部門間をまたがった形で推進されていくわけだが、その意味でもBPRはトップマネジメント主導で行われなければならない。
各部門の権限を越えたところでの意思決定や調整はトップマネジメントでなければできないからである。またある段階までボトムアップで進められたとしても、最終的にはトップの意思決定、サポートが必ず必要となる。
そしてそれが各部門へとコミュニケートされなければならない。そのメッセージが曖昧であると概して部門間の利害対立が解消されないままで残ることとなり、プロジェクトの円滑な実行に支障をきたす可能性も出てくる。
一方で、BPRは企業の再構築の一環であるので、どうしても業務の効率化による人員削減といったイメージに結びつきがちである。実際、アメリカでは人件費の削減を主目的としたBPRの例も少なからず見受けられる。しかし、日本では文化的に馴染まないこともあって、それほど頻繁には目にしないし、人員削減が目的のBPRでは、実際にBPRを実行する現場の抵抗も激しくなることが予想される。
その意味でもBPRを行う際の目的設定とその意義に関するトップからのコミュニケートが重要であることが理解されよう。
さて、次週はBPRと「カイゼン」活動の相違点であり、BPRの失敗要因にもなりうるものとしてもう一つ挙げていた情報システムとBPRの関係について取り上げようと思う。今や、情報システムを活用しないプロセス、オペレーションは考えられず、一体として考えなくてはならないものである。
それだけにBPRを実行する際には情報システムは避けては通れない問題であるが、実際BPRを実行したあとにシステムの使い勝手が悪くなったという声を聞くのはなぜだろうか。
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<秋山 喬>

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