AYAの徒然草(17)  『今、一番欲しいもの』

仕事で成果を出すことにも自分を輝かせることにもアクティブなワーキングウーマンのオンとオフの切り替え方や日ごろ感じていることなど素直に綴って行きます。また、コンサルティング会社や総合商社での秘書業務やアシスタント業務を経て身に付けたマナー、職場での円滑なコミュニケーション方法等もお話していくコーナーです。

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第17回 『今、一番欲しいもの』

20~ 30 代の働く女性を対象に行った、「今、一番欲しいものは?」というアンケート結果を、ある女性誌で読みました。季節柄、冬のボーナスが脳裏にちらついてか、「高級腕時計」、「ブランド物のバッグ」などの高額なものが欲しいと回答した人、また、「何をするにもお金が必要!」と回答している人もいました。でも、意外なことに、「恋人」、「子ども」、「やりがいのある仕事」、「体力」、「時間」、「強い行動力」と言ったような、「お金では買えないもの」に、回答のほとんどが集中していたんです。

最も多かったのは「恋人」。私も同感です。「恋人は必要ない」なんて思っている独身女性はいないんじゃないかなぁと思います。「恋人」というか、「好きな人」がいるだけでも、女性は生活にハリが出てくるんです。好きな人がいると、その人を中心に地球が周り始めるので、自分の全ての行動の原点が、好きな人(の好み)になってきます。お洋服を買う時や美容院で髪型を変える時など、何かの選択に迫られるような時、自分の好みではなくて「彼ならきっとこっちの方が好きだろうな」と、好きな人の好みを基準になんでも選択していくようになってきます。これがすごく楽しいんです。また、好きな人からは少しでも綺麗に見られたいと思うので、美しくなろうとする努力を惜しまなくなります。だから、女性は恋をするとどんどん綺麗になって行くんです。

「子ども」という回答は、「恋人」という回答に付随したものだと思います。好きな人がいて、母性本能に目覚めている女性であれば、その人の子どもが欲しいと思うのはごく自然なことです。自分の子どもは、自分の分身でもあり、好きな人の分身でもあるんですもの、きっと、目に入れたって痛くはないものなんだと思います。

「やりがいのある仕事」・「体力」・「時間」の3つは、ワーキングウーマンが更なる飛躍を求める気持ちの表れだと思います。「強い行動力」も、自分の道は自分で切り開いて行くといった自立した女性をイメージさせる回答だと思います。

このような、「お金で買えないもの」に属する回答は、いずれも、今の生活を変える「きっかけ」につながるもの、という点が共通しているように思えます。アンケート結果は、ほとんどの女性が、今の生活に何かしらの変化を求めているということを浮き彫りにしているようです。

私は昨日、一獲千金を狙って、年末ジャンボ宝くじを買ってしまいました。1等前後賞合わせて 3 億円が 74本も当たるんですよ。私は、「3 億円が当たったらどうしよう?何を買おうかなぁ。今、欲しいものをぜ~んぶ買ってもお釣りが来ちゃうよ」なんてことを考えるだけで、楽しくなってきちゃうんです。宝くじって、買わないと絶対に当たらないものですよね。だから、こんなふうに当たった時のお金の使い道をあれこれと考える「夢」を買うつもりで買っています。

私が今、一番欲しいものは、「お金で買えるもの」です。だから、宝くじを買っちゃうんです。さきほどのアンケートで、「お金で買えないもの」を回答した女性たちに比べたら、私は現実的なのかもしれません。でも、私が「お金で買えるもの」を欲しいと思っているということは、私が今の生活に変化を求めていない証拠だと思っています。私には、お金では買えない「健康」や「信頼できる友達」、「やりがいのある仕事」、「大好きな上司・同僚たち」、それに、生活のハリもあります。今の生活がとても充実しているんです。

こんなふうに、「今、一番欲しいもの」の回答は、自分が今の生活に変化を求めているのかいないのかを測る簡単なものさしになるかもしれませんね。それに、回答によっては、自分の本当の願望や深層心理がわかり、自身の新たな原動力の発見につながるかもしれません。みなさんはどうでしょうか?今、一番欲しいものは、「お金で買えるもの」、「お金で買えないもの」、どちらですか?

<佐藤 彩子>