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コラム

プロト、中古車情報サイト「Goo-net」でも車体番号(下3ケ…

◆プロト、中古車情報サイト「Goo-net」でも車体番号(下3ケタ)を表示
中古車業者が「おとり広告」として架空車両を掲載するなどの不正をけん制

<2004年07月04日号掲載記事>
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本件は、自動車の車検証に記載してある車体番号の一部(下3ケタ)を表示することで、ユーザーが安心して車を選べるようにする、という中古車情報誌業界での動きの一つである。

これまで、「一部の」中古車業者においては自社への来客を増やす為に、実際には存在しない車両を在庫車両と偽り雑誌に掲載。お客が来店したタイミングで「売れてしまいました」として別の車を販売する、といった営業が行われていた。

また、各情報誌にとっても「xx万台掲載」といった台数競争といった側面もあり、「水増し在庫掲載」はメディア・業者双方の利害が一致した一種の業界慣習であったと言っても良いだろう。

そこで無視されていたのが、顧客の存在である。中古車業者に行っても、お目当ての車は存在せず、公然と別の車を売り込まれる。

しかし、昨今の動きである車体番号の雑誌者への送付があれば、車種の特定が可能になるため、「おとり広告」の掲載などの不正行為をけん制することが可能になる(下 3 桁となっているのは、個人情報保護のためとのことだが、情報誌側で定期的に全桁表示の情報の実在性確認が行われることと想像する)。

「ネットまで対応したか」、「誰が先に手掛けたか」等、小異はあるものの、中古車情報誌大手 3 社(カーセンサー、Goo、カッチャオ)が全て同様の方向に進んでいるのは、中古車ユーザーにとっては良いニュースである。

しかし、ユーザーから見た時の不都合は、「問い合わせたら」、若しくは「お店に足を運んだら」、「車が存在しない」ことである。

その意味では、「在庫の撮影・雑誌社への連絡時」から「雑誌の発売日」までの間にそれまで実在していた在庫が売れてしまう、というリスクは依然残る。

このリスクを軽減する手法として考えられるのが、オートオークション業者(AA 業者)が関与する手法である。中古車業者の在庫の 5 割は AA 経由の仕入れと言われており、中古車小売台数が 300~ 400 万台といわれる中(正確な統計は存在しない) AA の出品台数は 600 万台を超える(複数回数出品なども含む総出品台数)。

AA 事業者は、売買される車両の画像データ他、基本的情報は全て把握している。また、出品プロセスに現車を検査員が確認する作業が必ず入るため、現時点で存在しないもののユーザーが必要とする情報の確認も物理的に可能である(勿論、費用対効果の問題は存在するが)。

よって、中古車業者が AA で車を落札した時点で、「どこの中古車屋が」、「何の車を」、「幾らで」落札したかを元に、雑誌社や自動車情報を掲載するポータル会社に対して送信するだけで「実在する車の詳細情報を中古車業者が車を自社在庫に運ぶ前に」、迅速に消費者に対して発信可能となる *。

* (業者間での転売問題や小売価格掲載問題、仕入れ後の加修問題など、幾つかクリアすべき問題は存在するが、飽くまでも「情報」としての掲載であれば十二分に検討可能なはずである)

この仕組みが完成すれば、消費者がお目当ての車を特定して店舗に電話をしてきた際に「在庫については今週末到着予定ですので、洗車のうえ、日曜日の3時に来てください。準備しておきます」と伝えることが可能になる。

消費者からすれば、常に最新の情報を入手することが可能になるし、中古車業者からすれば、仕入れたばかりの在庫が手元に届く前に消費者に情報発信されることにより在庫回転率はアップし、少ない資金で多くの取引を行うことが可能となる。

また、AA 事業者からすれば、顧客である中古車業者の在庫回転率が高まれば、再度来場してくれる頻度も高まり、当然落札台数アップ、落札率アップにも繋がるはずだ。

中古車流通業界全体の IT 武装化、共有の CRM エンジン導入といったコンセプトであるが、複数 AA の連合、若しくは業界団体である日本オートオークション協議会などで検討する余地はあるのではないか。

<長谷川 博史>

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