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コラム

ヤナセ、ユーザーサポート専門職「ヤナセコンシェルジュ」…

◆ヤナセ、ユーザーサポート専門職「ヤナセコンシェルジュ」スタッフを設定
ヤナセブランドスクエア横浜に配置。順次、大型営業店を中心に配置予定
<2004年02月12日号掲載記事>
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コンシェルジュとは、ホテルで劇場の切符や旅行の手配をするサービス係のことである(ヤナセのプレスリリースより)。
欧米のホテルなどに滞在する際、コンシェルジュは大変有用で、何か必要なものがあれば(それが切符や旅行などの手配に限らず)コンシェルジュに行くと、お客の問題をコンシェルジュ自らが親身になって模索し・解決に導いてくれる。
これは、ホテルというビジネスが単純に一晩の雨露をしのぐシェルター・空間をお客に提供することで対価を得ているのではなく、滞在するお客様に満足感を提供することによりお金を頂いているビジネスであることを示している。
クルマの場合はどうであろう。
例えば、クルマの購入に付帯する各種必要な経費や義務などは意外と複雑であり毎年1回支払う自動車税、購入時に支払う取得税、車検毎に支払う重量税などの支払い時期の区分けはもちろん、自賠責保険と任意保険の差すら認識していない場合もあるだろう。
否、認識しないでいいのであればしないでいたい・自分はクルマに乗りたいときに乗ることだけを考えたいというユーザーは多い。
「ユーザーが自己責任で」というのは簡単だが、実際にユーザーが欲しているのはクルマを安く買うことだけではなく、それに付帯する各種経費や面倒な義務を代行してくれることも含めて「快適に安心してクルマに乗ること・クルマに乗るという経験を通じた満足感」ではないか。
特に、ヤナセのような比較的高所得者を対象とする企業の顧客の場合、この傾向は強いと想像される。
その意味で、今回のヤナセの試みは自らの商品・サービス内容を把握したうえでの適切な体制作りと言えよう。
但し、このコンシェルジュ(ユーザーサポート専門職)の導入に当たって留意すべきと思われるのは(例えば米国の従業員に比した際の)日本の従業員の比較的均一なレベルの高さである。
ホテルの話で言うと、例えば米国の場合、従業員間の分業が明確な場合が多く、フロントの人間に何か聞いても返答は限られ、寧ろ「コンシェルジュに行ってくれ」と言われるケースすらある。
一方、日本の場合、従業員間の分業は米国と比して相対的に緩やかであるものの、従業員全員がある程度自ら「気配り」や「心遣い」をもってお客様に対して接することが前提になっている。
元々ヤナセの営業員は「接客」において大変定評がある。
専門のコンシェルジュ要員を配置しながらも、日本的な全員参加型のサービスプロバイダーの形を崩すことなく、専門員と営業員両者が一丸となって顧客へのサービス提供を更に高度化していくことが、ヤナセにとっての「強み」を生かした経営と思われる。

<長谷川 博史>

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