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コラム

勝手にホームページ診断 (7)  『輸入車のホームページを見てみる(2)』

自動車の販売・マーケティング活動におけるホームページの重要性は今後、更に高まっていくことが予想されます。

SE のキャリアを経て、現在は自動車好きの中小企業診断士、Web コンサルタントとして活躍する遠藤康浩が、その商品の持つ特徴や魅力が適切に消費者にコミュニケーションされているか、という視点から車種別のホームページを診断していくコーナーです。

【筆者紹介】
中小企業診断士。住商アビーム自動車総合研究所アドバイザー。(株)NTT-ATテクノコミュニケーションズでSEとして勤務後、経営コンサルタントとして独立開業。現在、中小企業向けホームページのコンサルティングを中心に活動。

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第7回 『輸入車のホームページを見てみる(2)』

前回に引き続き、今回も輸入車のホームページについてみていく。
前回は、輸入車のホームページ全般に言えることについて述べてきたが、今回は各メーカーのホームページを個別に診断していく。

【王者の余裕?シンプル過ぎるメルセデス・ベンツ】
メルセデス・ベンツ
http://www.mercedes-benz.co.jp/

まずトップページには、最近フルモデルチェンジをしたばかりのC-Classの画像とリンクが表示されている。
トップページの内容はほとんどこれだけである。各種キャンペーンの案内が掲載されているが、フォントも小さく、ほとんど目立っていない。
虚飾を廃した高級感を狙っているのかも知れないが、ここまでシンプルなホームページも珍しい。

C-Class以外の車種を見ようとすると、上部のメニューの「Passenger Cars」から「カーラインアップ」のメニューを開かなければならない。ここまでくると、シンプルを通り越して、はっきり言ってしまうと、かなり不親切なつくりであると言わざるを得ない。

一方、C-Classの専用ページをみてみると、(色々とつっこみたいところはあるが)そこそこのコンテンツ量もあり、ホームページとしての役割は果たしている。
「やればできるんだ」というのはわかったが、かえってそれがトップページの素っ気なさを目立たせている。

このようなホームページになるのは、圧倒的に強いメルセデスブランドをバックに、指名買いが多いという事情と無関係ではないと思われる。
今まで輸入車には縁がなかったが、国産高級セダンと比べてみようかなと検討する人がこのホームページを見たならば、きっと突き放されたような印象を与えてしまうだろう。

現在はブランド力があるため、これでもいいかも知れない。しかし、高級感と不親切はまったく違うものである。
ホームページは会社の顔である。
たとえそのような意図がなくても、ホームページのつくり一つでこの会社は不親切、高飛車なんだという印象を顧客に与えてしまう可能性があるのである。少なくとも私はこのホームページを見て、そのような印象を抱いてしまった。

【庶民派のイメージを反映しているフォルクスワーゲン】
フォルクスワーゲン
http://www.volkswagen.co.jp/index2.html

メルセデス・ベンツと対照的なのはフォルクスワーゲンである。
メルセデス・ベンツと基本的な色づかいは似ているものの、何となく親しみやすさやあたたかさを感じさせるトップページである。
このあたりは庶民派のクルマを作っているメーカーの面目躍如といったところか。

ホームページから気軽に試乗の申し込みができる仕組みはよいと思う。
筆者も以前、輸入車に乗っていたが、輸入車のディーラーというのは、何となく敷居が高いものである。
その敷居を低くするという点で評価できる。

ただ、前回指摘したことであるが、メニューが日本語化されていなかったり、輸入車を購入する際に心配になるであろう、アフターサービスやディーラー検索が見やすい箇所になかったりと、改善の余地はある。

車種を選択するメニューの箇所も、車種名を選択したらFlashのところにその車種の写真を表示させるような気遣いがあってもよいだろう。
車格や価格帯もユーザーにとっては関心の高いことである。
この辺りも一覧で見られるような工夫があれば、ユーザーは素早く自分に最適なクルマの情報に行き着ける。

閲覧者はそのメーカーのクルマについて十分な知識を持っていない前提でコンテンツを考える必要がある。つまり「Polo」と「Golf」でどちらの方が車格が上なのか知らない人が見ているということである。

閲覧者は情報を得るためにホームページを訪れるのである。
フォルクスワーゲンだけでなく、先述のメルセデス・ベンツや、他の輸入メーカーのホームページ全体に言えることであるが、閲覧者に対して、ホームページを見る前にあらかじめ勉強してくることを強いているホームページが多い。
もう一度言うが、「閲覧者は情報を得るためにホームページを訪れる」のである。

予習が必要なホームページは、情報提供という本来のホームページの目的を果たしていない。まさにすれば本末転倒である。
最終的に多くの人に自社のクルマを買ってもらうためには、ホームページはどうあるべきなのかを考えて欲しい。

【まだ続きます・・・】
当初、2回の予定で考えていた輸入車のホームページ診断であるが、まだまだつっこみたいメーカーがあるので、次回も引き続き各メーカーのホームページの批評を行っていきます。
今回はドイツの二社をとりあげたので、次回はドイツ以外のメーカーについて、診断する予定です。
お楽しみに。

(次回に続く)

<遠藤 康浩>

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