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コラム

駐車違反取締り強化で法人カーシェアリング

◆駐車違反取締りの民営委託、レンタカー各社には「放置違反金制度」が脅威

レンタカー利用者が駐車違反の反則金を払わなければ、肩代わりを求められるため、3300社が加盟する全国レンタカー協会では、すべての車両に会社名と連絡先を記したシールを貼ると決定。違法駐車が確認された段階で、シールにある連絡先に通知してもらうよう警察に要請した。

<2006年4月3日号掲載記事>

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あとわずか 2 カ月で駐車違反車を確認する業務の民間委託がスタートする。
これにより、違反駐車違反車の取り締まりは強化されると予想される。

民間が利潤を獲得する手段として取り締まるのであれば、売上を上げるために漏れなくチェックをして違反を「挙げて」いくことは想像するに困らないし、事実民間監視員間の不公平を無くすためにも「少し停めただけでも違反」ということになりそうだ。

さらに改正道交法では反則金の未払い対策として、車検拒否や財産差し押さえも可能となる。

詳しくは、弊社の大谷の以下コラムを参照して欲しい。
『道路交通法改正~違法駐車取締りを強化』

◆駐車場関連銘柄の株価急騰

パーク 24、日本駐車場開発、日本パーキングといった企業の株価が伸びている。1年間での株価上昇率を見ると以下の通り。

企業名     /05年4月6日 / 06年4月6日/株価上昇率
パーク24      2140円  4170円  195%
日本駐車場開発 1万7950円  2万7690円  154%
日本パーキング  74万円※  146万円  197%
※05年12月22日

各社、株価は 1.5-2 倍近くとなっている(ちなみに、同期間の日経平均株価上昇率は 1.5 倍を下回っている)。また、これら駐車場運営企業のみならず、立体駐車場製造・運営外車や警備保障会社などの関連銘柄も株価を伸ばしている。

日本には合計 7800 万台の自動車が走っている。そのうち、駐車場需要は 1999年現在で 1110 万台(パーク 24 ウェブ掲載、『駐車場整備ガイドブック 2002』より)、すなわち 7台に 1台、全自動車の 14 %が自ら確保した駐車場以外に駐車されるニーズがある。もちろん、残りの 6台の内訳は車庫証明を取得した場所、若しくは道路上で稼動しているものということ。

しかし 1110 万台の需要に対し、駐車場の収容台数はわずか 500 万台。さらに、時間貸し駐車場業界のトップシェアのパーク 24 でも、そのシェアはわずか 1 %(03年 10月末現在のパーク 24 管理台数 6 万 8958台)にすぎない。

よって、株式市場は、これまで路上に溢れていたクルマが取締りを逃れるために駐車場に集まることを期待しているということだ。

◆法人ユーザーの苦悩

上記の通り駐車場業界は潤うと予想されるが、混乱しているのが「個人」に加えて事業用の自動車を使用する「法人」だ。

違反すれば、罰金のみならず配送そのものが遅れてしまうし、違反が重なれば車両の使用制限にまで至る可能性がある。また、製薬会社の MR (医薬情報担当者)なども自動車を営業に使うことが多いが、駐車場所には困るだろう。

こうした(特に都心などにおける)絶対的な駐車場不足を解消するために、例えば法人間でのカーシェアが可能ではないかと筆者は考える。

具体的には、

(1)営業車の稼働率に波があり(例えば A 社は月、火曜日の稼働率が高く、B社は木、金曜日の稼働率が高いなど)、その波が異なる企業間で車両を融通し合う仕組みを構築する。

(2)カーシェアリングによって空いた営業車の駐車場+営業先に出ている間に空車となっているスペース情報を外部に開放する。

(3)営業車両の帰社予定時刻との兼ね合いで時間貸し期限を設定。テレマティクスで運行を管理する。

これらにより、都心の営業車両の絶対量を減らすと同時に、高いコストを負担して維持している月極駐車場を他社へも開放・駐車スペースを作り出す。

現実的には、都合よく車両稼動率が高い日にちがずれているケースが多く存在するかという問題や、使用する必要のある車両の特殊スペックを満たす形でのカーシェアリングが可能か、といった問題は存在する。

しかし、これくらいの大胆なアイデアに基づく IT 導入・全体管理の仕組みを官民一体となって開発に取り組まなければ、違法な路上駐車による渋滞や交通事故、環境汚染などの社会問題を解決しつつ、経済活動を維持・発展させることは難しいのではないか。

<長谷川 博史>

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