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コラム

中国フラッシュニュース(17)『物流コストに悩む自動車メー…

アップダウンを繰り返しながらも、今後数年以内に日本を上回るとされる中国自動車市場。

住商アビーム自動車総研の提携先であり、中国自動車業界に精通したコンサルティング会社オートビジョン有限公司の総経理である張浩群が、中国自動車業界のホットな話題をお伝えするコーナーです。

第17回『物流コストに悩む自動車メーカー』
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最近、VW (中国)投資有限公司は、物流担当セクションを新設した。傘下企業各社の物流コスト合理化を進めることが目的と言われている。一般的に中国における自動車メーカーの物流関連コストは新車販売価格の 13~ 15 % と想定されており、8~ 10 %と言われる先進国を大きく上回っている。

これまで物流コストの合理化を進める上で何が障害となっていたのだろうか。
完成車輸送と部品輸送とに分けて整理すると、以下問題点が見えてくる。

完成車輸送に関しては、各自動車メーカーの輸送ネットワークは比較的整備が進んでいる。上海・北京間の完成車輸送をとっても、各メーカーは、1 万元程度(8 両積み、1 元 /台・キロ)にコントロールしている。

一方、部品輸送は、依然として混沌としている状態であり、完成車輸送と比べて、大きく遅れをとっている状態である。こちらの方が大きな問題を抱えていると思われる。

これには、いくつか要因が考えられる。近年の国内自動車市場の急拡大に、中国の自動車メーカーにマーケティング力、ノウハウなどが充分に追いついていないこともあるだろうが、そんな単純な問題だけではないだろう。

最大の問題は、中国の自動車メーカーの意識・方針にあると考える。中国の自動車メーカーは、部品サプライヤーと協力して部品物流の問題を改善しようとはせず、コストも問題解決も全てサプライヤー側に押し付けるのが一般的である。今年は自動車販売の勢いが減速しており、サプライヤー側への圧力も増大する傾向にある。

加えて、中国独自の商習慣、各地方の法律・制度の違いなどもあるため、外資系大手輸送メーカーも部品輸送への参入をためらっており、輸送メーカー側からの改革も簡単ではない。上海汽車と TNT との合弁企業である安吉天地汽車物流公司も、主要業務を「完成車輸送」としている。英系大手輸送会社の Exel社も様子見の態度を崩していない。

これまでの「売り手」市場においては、こうした強引なやり方でも競争力を維持できたかも知れない。しかし、今後さらに競争が激化するであろう中国自動車市場において勝ち残るためには、自動車メーカー自身の意識・方針改革が必須である。

<張 浩群>

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