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コラム

中国フラッシュニュース(41)『長安汽車の「東方進出」』

アップダウンを繰り返しながらも、今後数年以内に日本を上回るとされる中国自動車市場。

住商アビーム自動車総研の提携先であり、中国自動車業界に精通したコンサルティング会社オートビジョン有限公司の総経理である張浩群が、中国自動車業界のホットな話題をお伝えするコーナーです。

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第41回『長安汽車の「東方進出」』

中国西方の重慶に拠点を構える長安汽車は、着々と「東方進出」を進めている。南京がその戦略の要となりそうだ。

2004年 7月に着工した長安フォード南京第二工場は、マツダ車を中心に年間20 万台生産を予定している。また、南京に立地を予定している長安汽車工業パークでは、年間 25 万台の生産が見込まれている。更に年産台数が 20 万台を計画する長安スズキ第二工場も長江下流地域になると言われている。

小型車(軽自動車)生産を中心とした長安汽車は、昨年生産台数が東風汽車を抜き、国内第3位に躍り出たものの、構造的に大きな問題を抱えている。

長安汽車の本拠地である重慶は、西方内陸部に位置し、東方沿岸部の上海からは約 3,000 km 離れている。重慶では、年間 80 万台の生産能力を持つが、沿岸部をはじめとする自動車市場の中心地からは遠く離れており、輸送コストが大きな負担となっている。部品輸送、完成車の輸送は長江の水運に頼っているが、長安フォードの試算によると、競合他社に比べ、中型車一台あたりの輸送コストは 2,000 元(約 250 米ドル)程度も高い。一方、地元である西部地域の購買力は、沿岸部に比べると弱く、地元頼みだけでは生き残れない。

したがって、長安汽車の「東方進出」も、当然の動きといえる。長安汽車が南京に熱い視線を集めている理由として、上海に近い(約 200km 程度)ことに加え、周辺地域にサプライヤーも多く集積していることも挙げられる。長安汽車のこれからの戦略は、群雄割拠の東方沿岸部で受け入れられる新型車を上手く市場投入できるかどうかにかかっているのではないだろうか。

<張 浩群>

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