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コラム

中国フラッシュニュース(55) 『海外モーターショーに初出品した吉利汽車』

アップダウンを繰り返しながらも、今後数年以内に日本を上回るとされる中国自動車市場。

住商アビーム自動車総研の提携先であり、中国自動車業界に精通したコンサルティング会社オートビジョン有限公司の総経理である張浩群が、中国自動車業界のホットな話題をお伝えするコーナーです。

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第55回『海外モーターショーに初出品した吉利汽車』

今年 9月、中国民族系自動車メーカーの吉利汽車がフランクフルトモーターショーに初出品した。同社によると、今回のモーターショー出展に 2000 万元を投じたという。

吉利汽車がフランクフルトモーターショーに出展することを公表した際、中国国内では賛否両論が沸き起こった。積極的に評価する声がある一方、「(車が貧弱なので)中国に恥をかかすな」という悪評まであった。また、中国の三大メーカー(第一汽車、東風汽車、上海汽車)は、合弁相手である海外自動車メーカーが設計した車種を生産しているため、海外モーターショーに出展する自主開発モデルがなく、胸中穏やかではないと見られている。

吉利汽車は、普段モーターショーでは目にしない京劇のパフォーマンスを行うなど、展示に工夫を凝らした。現地でも概ね好評を得た模様である。会場では、海外メディアが殺到したほか、GM のワグナー会長が展示ブースに足を運んだとも言われている。

吉利汽車については、過去ロゴやデザインの模倣等で国内でも訴訟になったこともあり、海外だけではなく、中国国内自動車業界からも、常に「異端児・狂人」というイメージがあった。中国国内販売では、地方都市が中心なっており、都市部でのシェアを確保できていないものの、海外展開においては、2005年前半にマレーシアで CKD 生産企業を設立したことなどもあり、自動車輸出台数では第一位に躍り出た。更に、1.8L のガソリンエンジンの開発、国内初のトランスミッションの開発などを次々と成功させており、技術力も着実に向上してきている。

同社の乗用車生産開始から 5年経った今、吉利汽車を再評価しなければならない時期に来ているかもしれない。

<張 浩群>

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