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コラム

中国フラッシュニュース(63)『岐路に差し掛かる福田汽車』

アップダウンを繰り返しながらも、今後数年以内に日本を上回るとされる中国自動車市場。

住商アビーム自動車総研の提携先であり、中国自動車業界に精通したコンサルティング会社オートビジョン有限公司の総経理である張浩群が、中国自動車業界のホットな話題をお伝えするコーナーです。

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第63回『岐路に差し掛かる福田汽車』

山東省の農業機械メーカーの一つに過ぎなかった北汽福田汽車が、北京の郊外に移転後、わずか 9年間で中国第三位(第一汽車、東風汽車に次ぐ)の商用車(トラック、バス、バンなど)メーカーに急成長した。2004年の販売台数は34 万台を超える数字となっている。

しかし、2005年に入って成長のスピードが衰えているのに加え、戦略面においても大きな迷いを抱えている。その迷いとは「乗用車事業に進出すべきかどうか」であり、福田汽車の内部でも、さまざまな議論が交わされているとのことである。

これまで、中国の自動車市場は、商用車が全体市場の半分以上を占めてきたが、近年になり、乗用車の生産台数が急激に増え、2004年では乗用車と商用車の割合がほぼ 1:1 と拮抗するまでとなった。

このような市場動向を踏まえ、福田汽車は、これまで以上の成長を目指すには、乗用車の生産を開始しフルラインメーカーを目指さなければならないと目標を定め、約 3年前から乗用車生産についてのフィージビリティ・スタディを行ってきた。

しかし、福田汽車の乗用車事業進出計画には障壁も多い。

まず、中型車市場はすでに各自動車メーカーが入り乱れる激戦区になっており、同じ北京汽車グループに属する北京現代汽車の主戦場ともなっているため、福田汽車の入り込むチャンスは少ない。

また、小型車・エコノミーカー市場も、吉利汽車、奇瑞汽車、天津一汽夏利汽車などの民族系メーカーが集中しており、新規参入するには、商品開発・マーケティング、コスト管理など数多くの課題をクリアしなければならない。

福田汽車が最終決定するまでには、もう少し時間がかかりそうである。

<張 浩群>

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