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コラム

中国フラッシュニュース(75)『「生産能力過剰」と指定された自動車産業』

アップダウンを繰り返しながらも、今後数年以内に日本を上回るとされる中国自動車市場。
住商アビーム自動車総研の提携先であり、中国自動車業界に精通したコンサルティング会社オートビジョン有限公司の総経理である張浩群が、中国自動車業界のホットな話題をお伝えするコーナーです。

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第75回『「生産能力過剰」と指定された自動車産業』

先日、中国国務院は、自動車産業を正式に「生産能力過剰」産業と指定し、生産能力増加への抑制策を発表した。今回の抑制策は、自動車産業への新規参入に対して、実質的に 2004年の「自動車政策」以上に高いハードルを設けたことになる。その骨子は以下の二つである。

1.「自主ブランド車」と「自主開発」の義務付け
外資との合弁企業であっても、海外ブランドに加え、「自主ブランド車」の「自主開発」を行わなければならない。
例えば、広州本田であれば、ホンダブランドの車両だけでなく、広州汽車ブランドの車両も開発・製造することを求められる。

2.新規工場建設に関する規制
自動車メーカーもしくは自動車産業に参入する企業が新規工場建設を計画する場合、その建設予定地域における販売量が、その工場の生産計画台数の 80% を超えなければならない。
例えば、山東省に工場を新設する場合、その工場で生産を計画する台数の8 割を山東省(もしくはその周辺地域)で販売しなければならないことになる。

国務院は、数日後には、より詳細な抑制政策を発表する予定があると表明している。この詳細内容が発表されなければわからない部分も多いが、自動車メーカーにとっては厳しい内容であることは間違いない。

国家発展改革委員会の発表によると、2005年末現在の生産能力は、既に実需を 200 万台上回っている。今後、更に生産能力を抑制しなければ、生産台数は2010年までに 2000 万台に達する可能性があり、深刻な生産過剰に陥る恐れがあると言われている。

2005年に、中国のマクロ経済政策が引き締め方向へ転換したことを受け、鉄鋼、セメント、コークスなどの産業が次々と「生産能力過剰」産業に指定され、厳しい抑制策を強いられている。今回、自動車産業も「生産能力過剰」と指定されたことは、中国自動車産業にとって大きな転換点となると理解すべきであろう。

<張 浩群>

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