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コラム

中国フラッシュニュース(81)『高級車生産停止の波紋』

アップダウンを繰り返しながらも、今後数年以内に日本を上回るとされる中国自動車市場。
住商アビーム自動車総研の提携先であり、中国自動車業界に精通したコンサルティング会社オートビジョン有限公司の総経理である張浩群が、中国自動車業界のホットな話題をお伝えするコーナーです。

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第81回『高級車生産停止の波紋』

GM と上海汽車の合弁会社である上海通用汽車(上海 GM)は、キャデラックの中国国内組み立て生産を停止し、輸入に切り替えた。2005年 3月から行ってきたキャデラックの組み立て生産台数は、わずか 1000台にも満たなかった。
また、ダイムラークライスラーと北京汽車の合弁企業は、ベンツ車の中国国内組み立て生産を一時中断する可能性を示唆している。

高級車が相次いで中国の現地生産を見直す動きの背景として、中国自動車市場自体が小型車へシフトしつつあることに加え、中国政府の自動車政策が大きく変化したことが挙げられる。

2005年 4月、中国政府は、横行する CKD 生産方式を抑制するため、「完成車特徴を形成する自動車部品輸入管理弁法」を公表した。
これにより、CKD 生産方式に対し、自動車部品の関税率を 10% 程度から完成車並みの 25% へ引上げるという厳しい規制内容を打ち出している。

その規制内容は、現地調達が進んでいる日本、韓国の自動車メーカーにはさほど影響しないが、高級車を生産する欧米自動車メーカー、とりわけ BMW、ベンツ、VOLVO などのメーカーにとっては深刻な打撃となった。

これに伴い、2006年 3月 30日、欧米自動車メーカーは、その規制内容が WTOルールに違反しているとして、WTO に提訴した。欧米メーカーの動きに対して、中国商務部は、天津にある中国汽車技術研究センターに対応策の検討を依頼するなど、全面抗争の姿勢を示している。この問題の解決にはしばらく時間がかかりそうである。

<張 浩群>

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