本文へジャンプ

コラム

中国フラッシュニュース(83)『マツダ3生産停止』

アップダウンを繰り返しながらも、今年にも日本を上回るとされる中国自動車市場。
住商アビーム自動車総研の提携先であり、中国自動車業界に精通したコンサルティング会社オートビジョン有限公司の総経理である張浩群が、中国自動車業界のホットな話題をお伝えするコーナーです。

——————————————–

第83回『マツダ3生産停止』

マツダ 3 (日本名アクセラ)は、今年 3月に全国販売開始を発表し、4 S 店(ディーラー)が予約の受付を始めていた。しかし、4月に入ってから、生産停止していることが明らかになった。

いろいろな臆測が飛び交うなか、筆者は関連の政府部門に真相を聞いた。

やはり最大の原因は、「生産」と「販売」の分離にあるようだ。長安フォード(現在は長安フォードマツダ)が、中国政府の関連部門に対し、「マツダ 3は自社生産、自社販売」と申告したのに、実際には、長安フォードが生産、一汽マツダが販売という形態になっていたからである。「生産」と「販売」の分離は、中国の「汽車産業発展政策」及び「汽車ブランド販売管理実施弁法」に規定されており、これを違反していることになると見られている。

マツダの中国における事業展開の形態は他の日系自動車メーカーと若干異なる。生産段階では、資本参加する長安フォードマツダだけでなく、資本関係を持たない第一汽車にも生産委託を行っている。長安フォードマツダでは、重慶でこのマツダ 3 を生産する他、南京でも他の車種の生産を準備中である。そして第一汽車の長春においてマツダ 6 (日本名アテンザ)を生産している。

ところが、販売段階では、渋々制度に従って生産会社毎に販売会社を構築する他の日系自動車メーカーと異なり、全てのマツダブランド車の販売を一汽マツダ車販売へ一本化しようとしている。ここに、2 つの問題があると見られる。

1.生産と販売が全く資本関係のない 2 社に分かれることになり、メーカーと販社との間で利益配分を巡る対立が生じることが考えられる。

2.メーカーと販社の責任所在が曖昧になりがちであり、消費者が不利益を被る恐れがある。

問題解決の見通しとして、以下方法が考えられるが、いずれも現実的にそう簡単ではないと見られており、生産再開までもう少し時間がかかりそうである。

1.「長安フォード生産、長安フォード販売」に変更
最も早く問題解決できる方法であるが、マツダの中国戦略を大きく変更せざるを得なくなるため、簡単には判断しにくい。

2.「長安フォード生産、一汽マツダ販売」で再申告
政府部門の批准を待つ必要があるが、簡単に覆るとは思えない。

<張 浩群>

  • コラム
  • 業界アンケート
  • 書籍&レポート
メールマガジン

住商アビーム自動車総合研究所が発信する各種情報をご紹介します。当研究所のスタッフが日々移り変わる自動車業界を、経営と現場を結ぶ視点で紐解いた記事やコラム、等です。

無料配信申し込みはこちら
PDF メルマガ見本はこちら

News -プレスリリース・メディア対応 自動車業界ライブラリ

UPページの先頭へ