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コラム

中国ビジネスの達人(2)『いい国産サプライヤーの見分け方』

住商アビーム自動車総研のアドバイザーであり、過去 15年の中国駐在・ビジネス経験を経て現在も浙江省杭州にある日産ディーゼルの製造会社に出向中の三木辰也が、自動車業界にとって避けて通れないテーマの一つである中国進出に携わる方々に対し、中国ビジネスのヒントを伝授するコーナーです。

第2回 『いい国産サプライヤーの見分け方』
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前回いいヒトの見分け方をご披露しましたが、今回はいいモノの見分け方、いいモノを作る調達先を見分けるコツをお伝えします。

購買の方々には釈迦に説法になりますが、「いいモノ」とは 4M の投入に対して PQCDSM の産出が優れていること、即ち、Material (原材料、部品)、Machine (機械設備)、Man (作業者)、Money (資金)または Method (作業標準)の「生産の 4 要素」という資源投入に対して、量的生産性 (P) が高く、品質 (Q) がムラなく高水準で、コスト (C) 競争力が高く、納期 (D) が安定的に早く、安全 (S) への配慮が為されて、従業員の士気 (M) が高い、ことを意味します。

グローバルで国産部品開発、調達活動をして来られた方々にとって、これを見分けるのはお手のもののはずなのですが、中国ではどうも調子が狂うという声をよく耳にします。「こんな設備しか持っていないのだからこんな量の生産は土台無理」と決め付けていたら、実は 3 シフト、24時間・ 365時間稼動の手作業の工程であっさり納期どおりに搬入されてきたり、「ISO9001 や QS9000が取れているから安心」と思っていたのにメンテナンスが悪いのか品質トラブルが次々に起きたり、等々。

要するに4Mの状態が正確につかめないことがこの国では多いのです。
どんな方法でこの問題に対処するのがよいでしょうか。秘訣を4つ伝授します。

第一に、簡便法としては、先方の納入先を調べてみることです。日系の同業他社に納めていれば、かなりの確率で及第点は取れていると考えます。取引先の情報収集は必ず必要です。

第二に、当たり前のことですが工場の現場と品物を実際に見に行くことです。ただし、相手がその日に限って、工場を整理したり、普段はあまり動いていないラインを動かして、さも普段から動いているように見せるのは常套手段ですから、時間を掛けて観察しましょう。物が流れなくなったり、工員が困った感じになることがあるので、虚勢を張っているかどうか、ある程度推察することができます。

第三に、時間を掛けて量産品質を見極めることです。品質に関して、よくあるパターンはサンプルはそこそこでも量産になるとバラつきが出ることです。だから、一定期間、品質が安定するまでは従来のサプライヤーとの縁を切らないようにした方がいいでしょう。

最後に、これも時間は掛かりますが改善指導に対する反応を見ることです。物にもよりますが、中国製部品のコストは輸入品や日系メーカーに比べて意外と安くないという場合があります。理由の多くは稼働率が低い、無駄な工程が多い、歩留りが悪いこと等ですが、これに対してちょっとした指導や指摘をしてみてその反応を見てみて下さい。素直に聞いて、積極的に改善対応するサプライヤーなら大きく改善する見込みがあります。

4 つを通じて言えることは、中国製部品を採用する場合には、いきなり大きな成果を期待せず、保険を掛けながら時間を掛けて、徐々に進めていくことが失敗しない極意でしょう。

<三木 辰也>

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