本文へジャンプ

コラム

ゼロスポーツ、世界初となるハイブリッド・軽トラックを発…

◆ゼロスポーツ、世界初となるハイブリッド・軽トラックを発表

電気自動車の荷台に発電用発動機を搭載した「ゼロEVセラビュー・ハイブリッド」を発表。バッテリーの充填量が低下すると自動的に発電用発動機が作動して充電する。1充填あたりの航続距離を従来の約70kmから100km以上に

<2004年6月17日号掲載記事>
——————————————————————————–

スバルのアフターパーツ向けオフィシャルサプライヤーとして知られるゼロスポーツ(本社:岐阜県各務原市、社長:中島徳至氏)は、2004年6月16日、荷台に発電用発動機を搭載したハイブリッド軽トラック「ゼロEVセラビューハイブリッド」を発表した。

このゼロEVセラビューハイブリッドは、ゼロスポーツが販売している軽トラック電気自動車ゼロEVセラビューに発電用発電機を搭載し、蓄電池への充電を行うことで航続距離の大幅な向上を実現し、従来の満充電約70kmから100km以上の走行を可能にしたものである。
また発電用発電機はAC100Vの供給源として車外作業にも活用可能となっている。

現在、市販されている電気自動車は、第二世代電気自動車と呼ばれ、電池、モーターなどの技術進歩により、車両販売価格を除き、現行のガソリン車と遜色のない性能を獲得している。

トヨタ、日産、ホンダ、ダイハツと日本を代表する自動車メーカーのほかに、今回取り上げるゼロスポーツ、アラコ、光岡自動車、タケオカ、ミクロ、タカラなどが市場参入している。

ゼロスポーツは、2000年1月にゼロEVプレオの市場投入し、以後ゼロEVサンバー(後のゼロEVセラビュー)、2002年のゼロEVエレクシード、そしてゼロEVセラビュー・ハイブリッドと商品投入を進めている。

このように電気自動車市場への参入は増えているが、実際の普及台数はどのようになっているのであろうか。

1997年度 2,500台
1998年度 2,400台
1999年度 2,600台
2000年度 3,800台
2001年度 4,700台
(日本自動車工業会調べ)

と日本では電気自動車の普及は遅々と進んでいない。

地球環境と地域の大気環境を保護し、化石燃料を利用せず排気ガスを全く出さないクリーンエネルギー車である電気自動車はどうして普及しないのであろうか。

その理由として次の4点が考えられる。
(1) 量産効果が期待できず、車両本体価格が割高になっていること
(2) 新型電池(リチウムイオン電池、ニッケル電池など)の開発も進んでいるが、電池寿命が短く交換費用が高くつくこと
(3) 一充電走行距離が短く、用途が限定されること
(4) 充電施設であるエコ・ステーションなど公共インフラ施設が極端に少なく不便であること

今回、ゼロスポーツが開発したハイブリッド軽トラックは、上記のうち(3)、(4)をかなり克服した機能を搭載している。

(3)の一充電走行距離が短いことには、同社が所有する特許技術チョークコイル制御システムを採用することで通常の電気自動車より約2倍の100km以上の航続性能を実現している。
また、(4)の充電施設は、発電用発電機を搭載し、コンセントに差し込まなくても、走行中に自動充電が行えるように改良されている。

ゼロスポーツのハイブリッド軽トラックは、通常の電気自動車より航続距離が大幅に伸びたことで都会地などの環境に派慮が必要な場所や動物園、公園、ゼロエミッションを要求される工事現場、などでの需要が見込まれる。また発電用発電機を電源として利用する場合に通常15時間程度は利用可能なことから、電源を必要とする作業(伐採、草刈、投光)にも転用可能となろう。

ゼロスポーツは、ソリューション開発先行型企業であり、自社での販路開拓には限界があるものと思われる。
電気自動車の特性をよく理解した事業パートナーとアライアンスを組み、市場ニーズを汲み取ることでハイブリッド軽トラックのブラッシュアップを行い、小回りの効く少量生産メーカーとしての特性を活かす戦略で電気自動車の拡販を行うべきであろう。

<寺澤 寧史>

  • コラム
  • 業界アンケート
  • 書籍&レポート
メールマガジン

住商アビーム自動車総合研究所が発信する各種情報をご紹介します。当研究所のスタッフが日々移り変わる自動車業界を、経営と現場を結ぶ視点で紐解いた記事やコラム、等です。

無料配信申し込みはこちら
PDF メルマガ見本はこちら

News -プレスリリース・メディア対応 自動車業界ライブラリ

UPページの先頭へ