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コラム

トヨタ、世界戦略車「IMV」の第1弾となる「ハイラック…

◆トヨタ、世界戦略車「IMV」の第1弾となる「ハイラックスVIGO」を発表

◆デンソー、タイに技能教育施設、2005年春に開校。「IMV」の生産開始を機に
「デンソータイランド・トレーニングアカデミー(仮)」、技術者を育成へ

<2004年08月25日号掲載記事>
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トヨタは、世界 140 カ国以上の市場に導入することを前提に、新しいピックアップトラックと多目的車(IMV:Innovative International Multi-purpose Vehicle)を開発し、世界規模での最適な生産・供給体制を構築するプロジェクトをかねてより推進してきた。

今回、その第一歩としてタイにおいて、新型ピックアップトラック「ハイラックス VIGO」を発表した。IMV プロジェクトではピックアップトラック 3 車型、ミニバン、SUV の計 5 車型を開発する予定である。

タイ、インドネシア、南アフリカ、アルゼンチンの4カ国を IMV シリーズのグローバルな生産拠点として位置付け、アジアをはじめ、欧州、アフリカ、オセアニア、中南米、中近東の世界各国に供給する。

また、主要部品についても、タイでディーゼルエンジン、インドネシアでガソリンエンジン、フィリピンおよびインドでMTを生産し、車両を生産する各国に供給する。

IMV プロジェクトは「日本で生産・販売せず海外市場でスタートする初めての新車プロジェクト」と豊田章男専務が語っているように高度にグローバル化、現地化されたプロジェクトであるといえるが、このようなプロジェクトにおける日本本社の関与の仕方は従来のようにマザー工場としてというよりも企画、調整、管理面が中心であり、事業自体における直接的な関与度合いは低くなる。

今後、IMV プロジェクトのように、事業面で日本の関与度合いが低いケースが増加していくと思われるが、その場合、工場、生産設備等のハード面でのグローバル化と同時に、人材等のソフト面でのグローバル化が必須な要素となってくる。

というのも上述したように日本で既に生産していたモデルを海外へと展開するわけでないため、日本をお手本にすることはできず、モデル生産開始に際して、従業員の教育やライン立ち上げのサポートといった点で日本からの応援を受けることが難しいからである。
そういった状況下でも、現地の従業員が日本と同じように自社の経営哲学を理解し、カイゼンの意識を持って作業できるよう人材等のソフト面がグローバル化されている必要がある。

トヨタはこれまでハード面のグローバル化を推し進めるだけでなく、人材等のソフト面のグローバル化も積極的に推進してきた。海外版トヨタウェイの作成や海外における従業員教育体制の整備、現地社員の経営層への登用等がその例である。

一方で、海外での車両生産の立ち上げ準備を行なう場合には、部品メーカーとの協業が必須であり、今回の IMV プロジェクトのようなケースでは日本での経験を持ち込むことができないという点では、部品メーカーも自動車メーカーと同じである。

先程述べたような人材等ソフト面のグローバル化という課題も同様に存在し、今回のデンソーの技能教育施設設立のニュースはそれに対応するためのものといえるだろう。

記事では部品メーカーが海外で本格的な技能教育施設を設立するのは珍しいとされているが、自動車メーカーのグローバル化の動きに伴い、今後も増加してくるものと思われる。

<秋山 喬>

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