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コラム

くるま解体新書第8弾『求められる部品メーカー像(4)』

弊社親会社であるアビームコンサルティング(旧デロイトトーマツコンサルティング)が、自動車業界におけるモノづくりから実際のチャネル戦略に至るまで、さまざまな角度から提案していく。

アビームコンサルティング ウェブサイト
http://www.abeam.com/jp/

第 8 弾は、弊社副社長の秋山喬が、求められる部品メーカー像について 5 週に渡って紹介する。今回はその第4回にあたる。

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第8弾『求められる部品メーカー像(4)』

(日刊工業新聞 2005年03月02日掲載記事)

部品分野を成長性と開発力要件により 4 つのグループに分類したが、それらグルーピングと現在自動車業界で起こっている主要な変化との間の相関関係を探ってみたい。なお、自動車業界の主要な変化に関しては、自動車メーカーからの回答をベースとしている。

【グループ1(駆動・伝動・操縦部品、電装部品)】
成長性: 高い 開発力要件: 高い

「自動車メーカーとの関係の変化」

駆動・伝動・操縦部品と電装部品では傾向が異なる。駆動・伝導・操縦部品は内製・系列化が進むと見られており、システム化・モジュール化もさほど進むとは見られていない。一方、電装部品は外注・脱系列化が進み、システム化・モジュール化の傾向も強い。

「中国進出、中国調達の進展」

駆動・伝動・操縦部品と電装部品では傾向が異なる。内製化傾向の強い駆動・伝導・操縦部品よりも、外注化傾向の強い電装部品のほうが、中国進出への期待、中国調達の増加見込み、ともに高い。しかし、両者共通して、中国調達の増加よりも、中国進出への期待のほうが高い。

【グループ2(エンジン部品、懸架・制動部品)】
成長性: 低い 開発力要件: 高い

「自動車メーカーとの関係の変化」

製品の機能・性能が大いに重視されるこのグループは、内製・系列化傾向が強く、システム化・モジュール化もそれほど進展しないと見られている。

「中国進出、中国調達の進展」

製品の機能・性能が大いに重視されるこのグループは、中国進出もあまり期待されておらず、中国調達もあまり増加しない。

【グループ3(素材)】
成長性: 高い 開発力要件: 低い

「自動車メーカーとの関係の変化」

素材分野は、製品特性的としてシステム化・モジュール化は考えにくい。

「中国進出、中国調達の進展」

素材分野については、コスト重視の傾向が強いにも関わらず、中国進出もあまり期待されておらず、中国調達もあまり増加しない。中国進出を期待する声がそれほど出ていないのは現在問題視されている中国現地企業の品質等の問題が今後改善されると自動車メーカーが考えている可能性がある。

【グループ4:(内装部品、外装部品、用品、金型・治具)】
成長性: 低い 開発力要件: 低い

「自動車メーカーとの関係の変化」

付加価値が低いことも関連し、外注・脱系列化傾向、システム化・モジュール化傾向ともに強い。但し、「金型・治具」は系列化、モジュール化に馴染まないため例外的な扱いとなる。内装部品、用品等は、電装部品との関係が密接ということもあり、同様の傾向になったものと考えられる。

「中国進出、中国調達の進展」

コスト競争力が競争の焦点となる部品分野ゆえに、金型・治具を除く各分野は中国進出への期待、中国調達の増加見込みがともに高い。一方、金型・治具は、中国進出への期待、中国調達の増加見込みともに低い。中国進出への期待が低いということは、自動車メーカーの海外生産拠点が今後、現地企業からの調達を推進していく可能性がある。

最終回となる次回は、これらグループ別の傾向を踏まえて、部品メーカーに対する提言を行ないたい

<秋山 喬>

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