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コラム

AYAの徒然草(85)  『人生の3つの「さか」』

仕事で成果を出すことにも自分を輝かせることにもアクティブなワーキングウーマンのオンとオフの切り替え方や日ごろ感じていることなど素直に綴って行きます。また、コンサルティング会社や総合商社での秘書業務やアシスタント業務を経て身に付けたマナー、職場での円滑なコミュニケーション方法等もお話していくコーナーです。

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第 85 回 『人生の3つの「さか」』

よく、「人生山あり谷あり」と言います。苦しい上り坂を登りきれば、今度は楽チンな下り坂が待っている、つまり、「生きていれば苦しいこともあるけれども、それを乗り越えれば、その次には楽しいことが待っている」という意味でよく使いますよね。私も、正念場のときには、「これを乗り越えれば、きっと楽しいことが待っているに違いない」と自分に言いきかせて困難を乗りきりることがあります。
でも、1 つ山を登りきると、今度は次の山が見えてきます。平坦な道はずっとは続かないものです。前に見えてくる次の山は、昨日登った山よりもさらに高く険しい山に見え、自信をなくすこともあります。しかし、そうは思いながらも、実際に登り始めてみると意外と簡単に登れてしまう、なんてこともあります。また逆に、余裕綽々で登りはじめたものの、途中で休憩を入れながらじゃないと登れないことだってあると思います。人生もこれと同じで、そのときの状況や精神力の違いなどで自分の実力は変わってきます。
また、苦労して登った山の頂上に着いたときには「達成感」があり、気分が舞い上がります。しかし、そんな気分のまま谷を下ると、今度は怪我をすることがありそうです。実際、本当の山登りの事故や怪我は、上りよりも下りのときのほうが多いと聞きます。これは、あまり調子に乗らず、ものごとは最後までしっかりと気を緩めずに取り組まないといけない、という戒めになると思うんです。
こんなふうに、「上り坂」と「下り坂」を使った人生の紆余曲折のたとえ話は、よく著名人などをはじめいろんな方がお話していますよね。でも、私は、この「さか」を使った別のお話を聞き、とても印象に残っているお話があるのです。

私は先日、ある大学の就職課に勤めている男性とお話しする機会がありました。年齢は 40 歳前後でしょうか。就職活動に励んでいる学生と面談するときに心掛けていることなど、普段のお仕事のお話を中心にうかがいました。学生に愛情を持ちながらも厳しく対応したほうが良いのか、それとも優しく接して安心感を与えてあげたほうが良いのかなど、学生の精神的なケアをしながらも人生を大きく左右する進路相談にのることの難しさをうかがい、私はとても大変なお仕事だなぁと思いました。
そして、彼はこう言いました。「僕は、学生から就職相談を受けたとき、最近こんな話をしているんです。」と話し始めたことが、さきほどの「人生の坂」の話だったのです。「今が正念場なんだから、就職活動、頑張れよ!今は苦しい上り坂。それを乗り越えれば、下り坂が待っているぞ!」という言葉で元気づけるそうなんです。でも、それだけではありきたりの「人生の坂」のお話ですよね。彼の場合、それだけでは終わらないのです。その次に、学生にこう問いかけをするそうなんです。「それと、人生には、『上り坂』と『下り坂』のほかに、あともうひとつ「さか」があるんだけど、なんだかわかるか?」と。さて、みなさんは、人生のもうひとつの「さか」はなんだと思いますか?
ところで、最近、私はなんでも短絡的に考えがちになっている自分に気づいていて、あまり良くないことだなぁと思っているんです。でも、元々せっかちな性格ですし、無駄な時間は必要ないと思ってなんでもすぐに時間に換算してしまう性質なので、これはしょうがないかなぁ・・・とも思っています。「こんなことしたって、どうせこうなってああなって、で、最後はきっとこうなるでしょ。もう結果が見えているから、やるだけ無駄だからや~らない。」というように、最初から決めつけて手を出さないことがよくあるのです。すなわち、予期せぬできごとが起こる可能性だってあるのに、自分の経験則から勝手に「そんな結果になるはずがない」と決めつけて、可能性をゼロだと思い込んでしまうのです。

たとえば、こういう場合です。「あの男性、とてもステキな人だけど・・・、でも、彼女はいるに決まっているよなぁ・・・。まさか、いないわけはない。」と決めつけて行動に出ない、なんてことはよくあることです。でも、そう勝手に決めつけずにもしも積極的にアプローチしていたら、良い結果になっていた可能性だってありますよね。私は、私の勝手な思い込みのせいで、ステキな男性と出会うチャンスを逃していたかもしれません。
また、こんな話をよく聞きませんか?予期せぬショックの大きい出来事があり、挫折を味わって人生のどん底にいた、という人が、その後、それをバネにして大きく成長しているというお話です。たとえば、大きな病気を患って、体力的にも精神的にも打撃を受けて弱くなっていたけれど、病気が治ってからは、「命の大切さ」が身に沁みてわかり、その後の生き方が大きく変わった、というようなお話です。
つまり、「まさか、自分がこんなことになってしまうとは・・・」と思うような、自分にとって悪いことが起きてしまったとしても、それを受け入れることができると、次には結果的に良いことが起きる。また、私のように勝手に「まさか、そんなことになるわけがない」と結果を決めつけたりせずに、ものごとをなんでも前向きに考えて良い結果が出る可能性をいつも信じていると、それだけですでにものごとがうまくいきそうな予感がする。そんな法則があるような気がしてきました。

そうなんです。さきほどの就職課の方がおっしゃった人生の 3 つ目の「さか」とは、この「まさか」なのです。彼は学生に、万が一、希望通りの企業に就職できなくても、それは自分の人生にとって必要な坂の「まさか」なんだから、前向きにとらえ、新しい道を自分で切り開いてキャリアを積んで行って欲しい、と説くそうなんです。
自分に降りかかってくる事柄は、全てちゃんと意味があり、良いことも悪いことも「まさか」と思うことを前向きにとらえて行動に移してみると、人生の転換が訪れるのかもしれませんね。それまで運が良い人はさらに運が良くなり、悪かった人は、一気に方向転換するチャンスになるのかもしれません。私も、これからは、上り坂でも下り坂でもない人生の「まさか」に直面したら、それを前向きにとらえて、良いチャンスに変えてみたいと思います。

<佐藤 彩子>

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