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コラム

AYAの徒然草(87)  『「定石」にとらわれない』

仕事で成果を出すことにも自分を輝かせることにもアクティブなワーキングウーマンのオンとオフの切り替え方や日ごろ感じていることなど素直に綴って行きます。また、コンサルティング会社や総合商社での秘書業務やアシスタント業務を経て身に付けたマナー、職場での円滑なコミュニケーション方法等もお話していくコーナーです。

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第 87 回 『「定石」にとらわれない』

弊社の親会社である住友商事では、2007年度より、「みんなですこしずつ良くしようよ、私たちの住商グループ」というキャンペーンを行っています。目的は、「明るく楽しい雰囲気の中で良い会社作りができるように、みんなが改善すべきことを気軽に言い合え、そして行動に移せるような職場を作ること」です。つまり、「社員一人ひとりが自主的・自律的に改善運動を行っていくことのできる風土の醸成」を目指しているのです。

イメージとしては、製造業の「QC サークル」に似ています。キャンペーンの中心となっているのは経営企画部なので、その点は、職場内で自主的にできた小グループの QC サークルとは違います。しかし、キャンペーンメンバーの募集は、グループ企業であれば職掌・年齢・性別は関係なく募りますので、「誰でも自主的に参加できる」という点は QC サークルと同じなのです。

私は、昨年秋のキャンペーンメンバー募集時に、メンバーになりたくて自ら手を挙げました。以後、活動に積極的に参加し、良い職場環境作りに少しでも貢献できるようがんばっています。現在、キャンペーンメンバーは、事務局を含めて 16 人います。私は、このキャンペーンメンバーになったことで、部門や通常の業務は違うけれども志を同じくしたメンバーたちと親しくなり、素晴らしい仲間ができたことに喜びを感じています。

さて、この「良くしようよ、住商グループ」は、ホームページを持っています。そのホームページを通じて、私たちの方から社員へ呼びかけてアイデアを募集したり、その逆もあって、現場の社員の方から日常業務の中でふと思いついた改善すべきことなどの提案が届いたりするのです。また、身近なコスト情報、たとえば、コピー用紙の代金、コピー代、電気代なども掲載しています。これによってコストマインドが高まり、そこからエコ意識にもつなげてもらえれば良いなぁという私たちの願いが込められているのです。

そして、ホームページを通じて社員から寄せられた提案などは、私たちキャンペーンメンバーがみんなで知恵を絞って改善策を考え、一つずつ解決していきます。そうやって私たちががんばった成果でものごとが改善されていくと、なんだかとても気分が良いのです。また、通常の業務と違って損得勘定抜きのことで、人のため・会社のために自分が役立っていることが、私はとても嬉しいのです。そしてそれが私自身の仕事への活力にもつながっているような気がします。
ところで、私は最近、ニンテンドー DS のソフトで、オセロやトランプなどを 1 人でも楽しめるソフトにはまっています。対戦相手としてものすごく強いキャラクターを選んで、自分が勝つまでやっていると、つい夢中になり、夜な夜な目をこすりながら遊んでいた・・・なんてこともよくあります。特に私がはまっているのはオセロで(今さらマイブームなんです・・・)、強いキャラクターに勝つためにオセロの「定石」を覚えようかな、とまで思ったほどです。
でも、調べてみたら、あまりにも多くて覚えきれず、断念しました。そのオセロの「定石」ですが、これは、将棋や囲碁の世界からきている言葉ですよね。将棋や囲碁では、昔から研究されて最善とされている決まった指し方・打ち方があり、そのことを「定石」と言います。そして、そこから転じて、一般的に「ものごとをするときの最善の策」という意味としても使われますよね。

しかし、将棋や囲碁で、お互いがこの「定石」のまま戦い続けていたら、いつまでも互角で勝敗がつきませんよね。だから、どちらかが定石にとらわれないで指したときに、そしてそれが新手だったりした場合に、きっと、そのことが大きなきっかけとなって勝敗が決まることもあるんだろうなぁと想像します。また、将棋や囲碁の世界じゃなくて私たちの普段の生活の中でも、このような定石にとらわれない独自の策を持っている人って、いざというときにとても強いと思うんです。

たとえば、ほんの身近な例で言うと、「風邪の治し方」などがそうだと思います。私は、自分の周りで風邪をひいてつらそうな人がいると、「市販の風邪薬でもいいから早く薬を飲んだ方がいいよ」と言います。でも、そう言うと、こう反論する人がいます。「風邪薬を飲むよりも、私は栄養ドリンク剤を飲んで、今夜、睡眠を十分にとれば1日で風邪は治ります」とか、「私は温かいしょうが湯を飲んで寝れば、風邪薬なんかよりずっと効き、翌朝にはもう治っています」とか。こういう人たちにとっては、一般的に言われている風邪の治し方、つまり「定石」となっている風邪の治し方よりも、独自の風邪の治し方の方が効果大なのです。

さきほどお話した「良くしようよ、住商グループ」の改善キャンペーンは、まさに「定石にとらわれない」キャンペーンなんです。すなわち、それまでにあったような型にはまった改善策にはとらわれず自由な発想で考え、住商グループ独自の改善策を打ち出しているんです。そこには、キャンペーンメンバーを中心に社員みんなで独自の改善策を考え、明るく楽しく仕事ができる職場作りを目指そう!という精神があり、手前味噌になりますが、私は、そこがとても良いなぁと思っています。そして、大変誇りにも思っています。さて、みなさんはどうでしょうか?たとえばご自分の業務の中で、「以前からやっていることだから、これはこのままやり続けよう」とか、「これを変えればコストは軽減するけど、その前に膨大な手間がかかるから、とりあえずこのままにしておこう」というように、本当は改善が必要なことでも慣習としてそのまま続けている、なんてことはありませんか?

「変化を起こすのは自分しかいない!」というくらい大きな気持ちを持たないと、なにも変わらないものです。「定石」にとらわれず新しいことにチャレンジしてみたら、きっと新しい世界が広がります。私も、これからも「良くしようよ、住商グループ」を通じて、定石にとらわれず、変化にチャレンジしていきたいと思います。

<佐藤 彩子>

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