◆カーセブン、オークネットと提携し、中古車販売に「据え置き型ローン」
導入
金融商品を企画開発するオークサービスが4月から取り扱いを開始へ。
◆横浜銀行と日立キャピタルオートリース、下取り保証付の自動車ローン
融資申込み時に3年後の下取り価格をあらかじめ査定し、差額を融資する
<2004年03月25日号掲載記事>
一つ上の長谷川のコメントでは、金融商品について、ローン提供者の
立場から取り上げているが、3月25日付の記事では2つの新車・中古車
向けの金融商品が取り上げられていた。
ひとつは、中古車買い取りチェーンのカーセブンがオークネットと
提携して始めた、「据え置き型ローン=ゴジュッパ」である。
このサービスは、あらかじめローン終了時の車両残価を想定し、
その残価を上限にローン返済の一部を据え置くことで毎月の返済額を軽減
する仕組みとなっている。
もうひとつは、横浜銀行の新型自動車ローンである。ローン対象期間は
5年間。横浜銀行提携先の日立キャピタルオートリースが融資申込み時に
3年後の車両残価を査定し、買い取り保証をする。3年後にその残価で
車両を買い取ることで、残りのローンを繰り上げ完済することが可能
となる仕組みである。3年後に同じ車両に乗りつづけることも可能なように
プログラムが用意されている。
最近では、エフシステムの新車販売Fsytem(6年ローンの3年後買い取り
保証付)、ガリバーインターナショナルの中古車買い取り保証付楽乗り
プランなど、新車、中古車を対象に様々な金融商品が登場している。
横浜銀行のケースは、日立キャピタルオートリースの親会社である日立
キャピタルのJV会社ユビキタスファインテックから提供された車両残価
システムを利用しているものと想像される。
カーセブンが提携するオークネットの据え置き型ローンは、オリエント
コーポレーションとの共同開発商品であるが、ローン期間終了時に据え置き
分のローンを支払うか、売却するかのいずれかの方法を選択することに
なる。
このような新車・中古車を対象とした自動車ローンは、買い取り保証
の有無で大別されるが、残価リスクを取っているのは、横浜銀行、
ガリバー、Fsystemである。
これまでは、中古車価格は一物一価とされ、将来の中古車市場価格を
正確に想定することは不可能に近かった。
しかしながら、この10年間で新車販売需要が成熟に向かっていったのに
反して中古車市場では、オークション機能が充実することで、次第に
オークション出品台数の増加を見るようになった。
その隙間を埋めるように、中古車買い取り専業事業者も登場し始めた。
中古車買い取り事業者は、買い取り価格を決めるのにオークション相場価格
を重視するようになり、査定価格とオークションでの売却価格をデータ化
し、分析することで数年がかりで精緻な中古車市場価格予想=残価設定に
まで辿り着いたのである。
新車・中古車合計の小売実需は、推定700万台程度と思われるが、各種の
調査から自動車ローン比率はおおよそ30−40%である。
新車・中古車では、ローン金額に違いはあるものの、市場規模は3.2〜
4.2兆円の巨大市場である。
自動車ローン市場全体から見れば、これらの企業の自動車ローン事業は
緒についたばかりであるが自動車ローンを利用するユーザーにとって
選択肢が広がることは、事実である。また、乗り方や走行距離次第では
予想残価より高価格で売却することも可能となれば、伸長を続ける
平均車齢、平均使用年数にも影響を与えることになるだろう。
<寺澤 寧史> |