今後数年以内に日本を上回るとされる中国自動車市場。
住商アビーム自動車総研の提携先であり、中国自動車業界に精通したコンサル
ティング会社オートビジョン有限公司の総経理である張浩群が、中国自動車業
界のホットな話題をお伝えするコーナーです。
第8回『クラウン VS キャデラック』
2004年末から 2005年はじめにかけ、トヨタのクラウンと GM のキャデラック
CTS が相次ぎ中国に登場する予定である。これまで、中国高級車市場がアウデ
ィ、BMW、メルセデスベンツなどドイツ車に独占されただけに、新規参入となる
日系メーカーと米系メーカーのフラッグシップカー対決は早くも注目を集めて
いる。
各種の報道によると、クラウンとキャデラック CTS の仕様はそれぞれ下記の
通りである。
| |
中国産クラウン |
中国産キャデラックCTS |
| 車長(MM) |
4,840 |
4,828 |
| エンジン |
3.0L V6 |
3.6L V6 |
| 予想価格(万元) |
48 |
51.8 |
特にトヨタ、キャデラックが、それぞれどのようなマーケティング戦略をと
るのか、大きな関心を呼んでいる。
中国の高級車市場にとって、最大の得意先は政府関連の公用車である。この
市場においては、これまでアウディが圧倒的な地位を占めてきた。キャデラッ
ク CTS は先進的な外観のため、保守的なニーズの強い公用車として採用される
可能性が薄いのではないかと懸念する。
一方、クラウンは、80年代中国に輸入されており、当時は高い存在感を築い
ていた。しかし、現在も保有しているユーザーは減っており、年齢的に高齢化
が進んでいることもあり、今回投入するクラウンの購買層の中心としては期待
しにくい。
したがって、この対決の焦点は、今後の高級車購買層の中心を担うと見られ
る個人企業主、外資系のエリート社員を始めとする、30 代、40 代の富裕層に
なるであろう。確実に増加し続けるこのユーザー層の心をどうやって獲得する
のかが、クラウンとキャデラックの勝敗を決する鍵となるだろう。
<張 浩群>
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