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┃◇無料◇┃☆日刊メールマガジン「自動車ニュース&コラム」┃ 増刊号
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住商アビームの自動車業界知見をフル投入した渾身の力作、絶賛発売中!!
『最新自動車業界の動向とカラクリがよ〜くわかる本』

このメルマガをご購読されている皆様には特に、ご活用頂けるものになってい
ると思います。
2005年 12月 8日より弊社執筆の自動車業界全般に関する知識や課題、最新動向
をまとめた本が発売されております。業界人の皆様にもご活用いただける内容
であると、自負しております。
お仕事の一助として、是非、ご活用ください!
全国の書店及び以下サイトにて販売中です。
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目次◆『最近の注目ニュース』 3 件
(1)『部品メーカーと投資ファンドの新しい関係』
(ユーシン、旧リップルウッドによる増資の払い込み手続きが完了)
(2)『カー用品市場にみる、従来の枠に拘らない販売施策の必要性』
(イエローハット、カー用品販売で新手法。
提案型の売り場づくり手法を導入)
(3)『クルマ社会にも進出し始めた電子マネー』
(中央無線タクシー、タクシー全車両に順次、
電子マネー「Edy」を導入へ)
◆今週のコラム
「中国フラッシュニュース」
『第78回 バス製造事業者に対する参入規制の強化』
◆お知らせ 2 件
『中国自動車メーカーの調達戦略に見る日系自動車部品メーカー
勝ち残りの条件』無料配布のお知らせ
『自動車メーカーに聞く次世代型部品メーカー像と
製品ごとのトレンド・投資戦略』無料配布のお知らせ
◆住商アビーム自動車総研とは?
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■『先週の注目ニュース』
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住商アビーム自動車総研のコンサルタントが、自動車ニュース&コラム
その他で紹介された記事を元に選んだ、注目の自動車関連ニュースです。
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『部品メーカーと投資ファンドの新しい関係』
◆ユーシン、旧リップルウッドによる増資の払い込み手続きが完了
640万株、約80億円の払い込みが完了。新社長など新しい経営体制も発表。
<2006年04月13日号掲載記事>
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ユーシンは、米国の投資ファンドの RHJ ホールディングス(旧リップルウッ
ド・ホールディングス)が同社に資本参加することで合意したと発表した。ユー
シンはキーセット等を製造する電装部品メーカーであり、RHJ グループはユー
シンの筆頭株主となる。RHJ グループは、ナイルス、旭テックと日本の自動車
部品メーカーへの投資を加速させている。
RHJ ホールディングスの子会社 RHJ インターナショナルがユーシンの実施す
る第三者割当増資を引き受ける。ユーシンが発行する新株は 640 万株で、RHJ
インターナショナルは 1 株につき 1244 円、総額 79 億 6160 万円を出資する。
ユーシンへの RHJ インターナショナルの出資比率は 20.1 %となり、筆頭株主
となる。
今回、ユーシンは調達した資金約 80 億円を、主に日系自動車メーカーの生
産が拡大している海外での生産拠点の強化に活用していくとのことである。
部品メーカー領域で投資ファンドが投資を実行するというニュースを久々に
目にした。
これまで投資ファンドによる部品メーカーへの投資というと、2000年前後に
日産、三菱自動車といった自動車メーカーの経営再建過程において、系列部品
メーカー売却の受け皿になるというケースが多く見受けられた。日産系列部品
メーカー、キリウの MBO に伴うユニゾン・キャピタルからの出資などはその代
表的な事例である。
そのような関係ゆえに、日本の自動車業界全体が好調になってからは投資フ
ァンドによる部品メーカーへの投資は、一時期に比べ明らかに減少していた。
今回、RHJ インターナショナルが出資したユーシンも一見して業績が不調だ
ったというわけではない。実際、売上高は
51,913 百万円(平成 15年 11月期)→
54,520 百万円(平成 16年 11月期)→
62,834 百万円(平成 17年 11月期)
と伸長しているし、平成 17年 11月期も赤字などではなく、10 億円程度の当期
利益が出ている。
にもかかわらず、設備投資の資金を定石どおり銀行からの借り入れでまかな
うのではなく、なぜ投資ファンドから調達するのか、という疑問が生じる。多
少調べてみたところ、そこには、一見、グローバル化の進展で、活況を呈して
いるように見える自動車業界における部品メーカーの課題と、今後の投資ファ
ンドとの新たな付き合い方が浮かび上がってきた。
では、今回の事例をユーシン自身が発表している平成 17年 11月期の決算短
信の情報をもとに、企業活動の基本である販売・マーケティング活動→サプラ
イ活動→財務活動の流れに沿って見てみる。
【販売・マーケティング活動】
売上高が伸長していると述べたように、ユーシンは現在、国内外メーカーか
らグローバル供給の一括受注も含め多くの受注を成約している。
国内においてはマツダ/フォード、スズキ/ GM 向けにそれぞれグローバル
カー用のキーセット他の部品受注が決まったほか、ホンダ向けの新規受注も拡
大している。
また、海外でも、欧州、中国、タイ等において様々な国内外メーカーからの
受注が決定している。
【サプライ活動】
好調な受注活動に対応するため、グローバルレベルでサプライ体制の整備に
努めており、国内、中国工場の増築に加え、タイ、ハンガリー、アメリカでも
設備投資を実施し、その額は総額で約 5,700 百万円にのぼる。
そのためユーシンの売上高設備投資比率は、約 9 % ということになる。自
動車メーカーの売上高設備投資比率を見てみると、トヨタが唯一 10 %超であ
り、日産、ホンダなどは 4〜 5 %であるから、それと比較しても、ユーシンの
設備投資活動は活発ということができるだろう。
【財務活動】
上記のような活発な設備投資の資金をまかなうために、ユーシンは数年来、
銀行からの借り入れを増加させており、有利子負債の残高も
21,750 百万円(平成 15年 11月期)→
23,830 百万円(平成 16年 11月期)→
26,875 百万円(平成 17年 11月期)
と推移している。
また平成 17年 11月期決算の短期借入金約 10,000 百万円のうちの半額以上
にあたる約 5,500 百万円が年内に期限が到来するものであり、年度末の現金残
高が約 10,000 百万円であったからそれを差し引くと、大幅に手元に残る現金
が減少することになる状況であった。
一方で、債務償還年数(有利子負債/営業キャッシュフロー)も
7.4 年(平成 15年 11月期)→
16.9 年(平成 16年 11月期)→
32.2 年(平成 17年 11月期)
と数年来、悪化していた。
そして今回、 RHJ インターナショナルからの出資を仰ぐことで現金残高はほ
ぼ平成 16年度末と同じ水準に戻ることとなった。
このように販売・マーケティング活動→サプライ活動→財務活動という一連
の企業活動の流れを見ると、世界各国で受注は好調であるものの、その供給の
ための設備投資により、銀行借り入れが増加し、財務バランスが徐々に崩れ、
投資ファンドからの出資をあおいで財務バランスを立て直したという構図が見
えてくる。
そして、このような課題に直面している部品メーカーは今回取り上げたユー
シンだけではあるまい。現在、自動車メーカーは世界的に拡大する新市場での
シェア確保を目指し、海外展開を積極的に進めている。こうした海外展開に対
応できない部品メーカーは、グローバルレベルでは取引関係を解消されかねな
いため、グローバルサプライヤーを目指そうと思ったら、部品メーカーは多少
背伸びをしたとしても、自動車メーカーの動きに追随していかねばならない。
売上高 60,000 百万円超の規模のユーシンでさえ、そうなのだからティア 2、
ティア 3 といった部品メーカーであれば、海外展開に伴い資金的に窮している
ところも少なくないだろう。
しかし、考え方を変えてみれば、現在、日本の多くの企業は構造改革が終わ
り、成長軌道に乗りつつある。そして、金融機関からすれば金余りの時代であ
り、投資ファンドなどはむしろ投資案件の発掘に苦労している状態である。こ
のような事業会社優位の現在だからこそ、部品メーカーは投資ファンドの資金
を梃子として活用し、更なる成長を目指すということを考えたらどうであろう
か。
投資ファンド側も成長が見込める事業に対しては、資金の提供を惜しまない
し、今回のユーシンと RHJ インターナショナルの事例のように投資先との友好
関係を重視し、過半数を取得するということはしないなど投資のスタンスも変
化させてきている。
このような部品メーカーと投資ファンドの新たな関係により、部品メーカー
のグローバル展開が更に加速すれば、現在、好調な日本自動車業界が更に成長
することにつながるのではないかと考える。
<秋山 喬>
<秋山執筆記事バックナンバー>
http://www.sc-abeam.com/mailmagazine/aki.html
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『カー用品市場にみる、従来の枠に拘らない販売施策の必要性』
◆イエローハット、カー用品販売で新手法。提案型の売り場づくり手法を導入。
陳列形態を見やすくする為、ユーザーの車種に合わせて関連商品を集める。
<2006年04月06日号掲載記事>
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イエローハットがカー用品販売の商品戦略(MD)で提案型の新手法を導入す
る。従来は用途・機能別を中心に売れ筋商品や用品メーカー毎に陳列していた
ものをユーザー視点に変更。車種に合わせたメンテナンス商品や装飾品などの
関連商品を集積した提案型の売場作りに変更する。
主要顧客層である 30 代のニューファミリー層に訴求した店舗形態を重視し
ており、サービス向上による売上増を狙うものである。
【カー用品市場縮小の背景】
カー用品市場は近年縮小傾向にある。自動車用品小売業協会が纏めた 04年度
の総市場額は 4,717 億円で既存店売上高、客単価、来店客数の何れの数値も前
年度比マイナスである。
カー用品市場の小売店上位にあるイエローハットもその影響を受け、年々売
上は減少しており、2005年 3月期の連結決算で売上高 117,411 百万円、当期利
益 897 百万円と 2 期連続で減収となっている。
カー用品市場の落ち込みの原因として、消費者のライフスタイルが変化して
クルマに拘りを持つ消費者が減少したことが指摘されることが多いが、筆者は
寧ろ逆ではないかと思う。カー用品店がクルマに拘りを持つ消費者のニーズに
応えきれていないことに原因があるのではないかと推察するのである。
下の表を見て頂きたい。
1.オーディオ・ビジュアル 23.8% (+3.9%)
2.タイヤ・ホイール 23.5% (+5.9%)
3.機能用品 12.3% (-7.0%)
4.洗車・オイル・ケミカル 8.6% (-10.2%)
5.車内・車外用品 8.2% (+0.9%)
6.その他 (DIYショップ、用品など) 23.6% (+4.6%)
( )内は前期比
2005年 3月期「イエローハット売上構成比率」より
カーナビ、幅広タイヤ、意匠性の高いアルミホイールがメーカーオプション
やディーラーオプションで用意されるようになって久しいが、依然としてこれ
らの商品をアフターマーケットで購入する消費者も厳然として存在し、金額的
には増えていることが分かる。
純正品では満足しない拘りのある消費者はカー用品店に来店しているのであ
る。
一方、洗車・オイル・ケミカルや機能用品の売上は減少している。ディスカ
ウントストアや DIY ショップ、SS でも購入可能なこれら消耗品、カーケア用
品の購入客は、より利便性の高い場所、より低価格を提示する店舗に分散し始
めている可能性がある。
拘りのない消費者にとってカー用品店は来店理由に乏しい場所になっている
のではないか。
つまり、カー用品店の売上の減少は、拘りのある消費者の引き付け方が、拘
りのない消費者のカー用品店離れよりも弱いために起きている現象ではないか
という仮説が成り立つのである。
【ついで買い喚起による客単価の向上】
売上は客数と客単価の積であるから、売上を増やすためには客数か客単価の
少なくとも一方を増加させなければならない。だが、人口が減少し、ライフス
タイルが多様化してクルマ以外への支出が増えている中では、クルマに拘りの
ある客数を増やすことは容易ではないため、客単価の向上が鍵を握る。
客単価の向上にも方向性は二つある。
1 つは機能・性能の強化による商品単価の引き上げであり、「おいしい牛乳
」、「プレミアムビール」、「産地を明記した食品」などがそれに当たる。自
動車の世界で言えば、アルテッツァ、アリスト時代よりも中身を充実させて単
価を引き上げた IS、GS がそれに当たる。
もう 1 つの方向性が「ついで買い」の喚起による買上げ点数の拡大である。
「ついで買い」というのは、元々スーパーマーケット等の小売現場で開発され、
多用されているマーチャンダイジング手法である。
鍋や肉や野菜や酢を別々の売場に陳列するのではなく、ひとまとめにして
「今夜、お勧めの鍋物」として陳列することで、単品陳列では忘れられていた
商品まで一緒に想起購買が促され、顧客 1 人あたりの買上げ点数が増加する効
果を狙ったものである。
アマゾン.コムで「この商品を買った人は他にこんな商品も買っています」と
いう推奨図書が表示されるのも同じコンセプトだし、i-pod も関連グッズを多
数用意して「ついで買い」を喚起しようとしている。
イエローハットの今回の戦略は、後者の方向性、つまり、車種別に商品をま
とめることによって、その車種に愛着・拘りのある消費者の「ついで買い」を
喚起し、来店客 1 人あたりの買上げ点数を増やすことで客単価を引き上げよう
とするものであることが分かる。
【来店客数自体を増やす仕組みも用意する】
イエローハットの戦略は客単価向上の仕組みとしては的を射ているといえる。
だが、来店客数の減少が客単価向上を上回ってしまうとこの施策も売上増には
結びつかないから、同時に来店客数をこれ以上減らさない施策を組み合わせる
ことが求められるのではないかと考える。
例えば、次のような施策が考えられる。
1)販売商品にメリハリをつける
店舗販売は売上増への貢献が高いカーナビ、タイヤ、ホイール等の高額商品
の販売に傾注させ、消耗品等の売上構成比率が低下している商品群について
は店舗販売に加えて新たな販売ルートの活用を考えるものである。
カー用品の中でも整備工場での取り付けを伴わない消耗品類であればコンビ
ニのような小規模店舗で取扱うことも可能である。コンビニ等で取り扱って
いる商品と当該品の大きさや価格帯は差がないためミニコーナーの設置等に
よる販売提携等の可能性はあるのではないだろうか。
2)カー用品の試供品を異業種のノベルティーにする
カー用品(消耗品)は見ているよりも使った方が購買意思の決定を促進させ
ることは間違いない。従来通り、カー用品店に来店したお客様にサンプルを
配布するのではなく、例えば食料品売場にあるペットボトルやビールの箱売
りに試供品をサービスする。全く商品を知らない消費者へのリーチが可能と
なる。
3)複合施設型ショッピングセンター等への出店を積極化する
既に数店舗存在しているが、集客力のある商業施設へ出店することは来店客
の母数を増やす効果が期待出来る。拘りを持たない人がわざわざカー用品店
に足を向けないため、こちらから相手の生活行動範囲に飛び込むのである。
今回の施策である「ついで買い」をさせるための「ついで寄り」の効果が期
待出来る。
人口減少、少子高齢化、消費者の関心の多様化により悲観的な見通しが蔓延
する国内の自動車流通・サービス業界だが、これは国内を主戦場とする全ての
業界に共通の問題であって自動車だけが特別な訳ではない。
従って、異業種で成果を上げているマーケティング手法を上手に取り入れる
ことで自動車の流通・サービス分野でも売上を伸ばす余地はまだまだあるし、
その重要性は一層増していると思われる。
<大谷 信貴>
<大谷執筆記事バックナンバー>
http://www.sc-abeam.com/mailmagazine/otani.html
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『クルマ社会にも進出し始めた電子マネー』
◆中央無線タクシー、タクシー全車両に順次、電子マネー「Edy」を導入へ
8月から全車両(約2500台)利用可能に。タクシー無線組合での導入は全国初
<2006年04月10日号掲載記事>
◆JR東日本、タクシー料金の精算にも「Suica(スイカ)」の利用可能に
<2006年04月11日号掲載記事>
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最近活況を呈している電子マネー業界の波は、クルマ社会にも押し寄せてき
ている。先週、タクシーでも電子マネーが利用できるようになるというニュー
スが立て続けに流れた。今回は、この電子マネーが自動車業界に普及する上で
何が求められるか、考えてみたい。
2001年に誕生した電子マネーの先駆け的存在である Edy は、当初はコンビニ
チェーン ampm ぐらいしか加盟店がなく、消費者への普及もなかなか進まない
状態であった。しかし、2003年に全日空と提携することで、利用に応じてマイ
ルがもらえるという武器を得て以降、ANA カードの会員を囲い込むことに成功
し、それが空港周りの加盟店拡大にもつながり、一気に普及を進めることがで
きた。「空港」というインフラを押えることで全国に顧客基盤を獲得したと言
える。
同じく 2001年に導入された Suica は、母体となる JR 東日本の「駅」とい
うインフラを持つ強みを発揮し、当初から充分な顧客を獲得できた。そして、
東日本という特定地域での安定した顧客基盤を利用して、コンビニやレストラ
ンなどの加盟店を広げてきた。2004年には、JR 西日本の ICOCA (イコカ)と
相互利用を開始し、日本航空との提携も始めた。2007年には、関東の私鉄や地
下鉄、バスとも提携し、相互利用が可能になるという。
携帯電話端末の高度化に伴い、今年から携帯電話で電子マネーが利用できる
ようになったことも、電子マネーの普及を加速させている。Edy や Suica のよ
うなプリペイドタイプの電子マネーだけでなく、クイックペイ、iD といったク
レジット機能を持たせた決済サービスも登場しており、キャッシュレス決済市
場を盛り上げている。
今回、ともに 10 百万人を超える顧客基盤を持つ電子マネー業界の両雄が、
次なる市場としてタクシー市場にほぼ同時に進出してきた。「空港」と「駅」
という交通インフラを基盤に事業拡大を進めてきた両者が次に展開する市場と
して、「タクシー」というのは当然の流れであろう。
タクシー業界も、2002年の規制緩和以降、「料金値下げは当たり前」という
世界が横行し、市場競争は着実に厳しくなってきた。価格競争にも限界が見え
てきた現在、タクシー各社は価格以外の付加価値の提供による差別化を模索し
てきた。こうした中、新たな投資を必要とするものの、決済端末の導入による
キャッシュレス化は、既に大きな顧客基盤を持つ電子マネー両者との提携によ
り、顧客の囲い込みが期待できる非常に魅力的な事業提携といえる。
タクシーだけではなく、既にレンタカーにも電子マネーの波は押し寄せてい
る。Edy はニッポンレンタカーと提携し、Edy による利用料金の支払を可能に
しているほか、Suica も予約や料金割引サービスを始めており、利用者の拡大
に伴い、こうした流れは更に広がることが予想される。
ここ数年の急速な展開を考えると、勢いをつけた電子マネーの波が自家用車
市場に押し寄せてくるのも遠い先ではないようにも思える。自家用車における
小口決済の機会としては、ガソリン代、駐車場代、高速料金などがあり、決し
て需要がないわけではない。そこで、自家用車への普及に向けて、最も大きな
壁となるのが、ETC の存在は無視できないであろう。
2001年からサービスを開始した ETC は、一気に進めたインフラ整備、利用者
への料金割引サービス、導入時の補助金制度等により、2006年 4月現在で累計
台数は 11 百万人を超え、利用率では 57 %を誇るまで急速に普及した。現在、
自動車業界としても、ETC のインフラ、決済機能を利用した新たなサービスの
実用化に向けて取り組んでいる。
高速道路利用料金のキャッシュレス決済としてここまで普及した ETC の存在
感は大きい。ボトルネックとなる端末やインフラ等の初期投資を済ませた以上、
今後のサービスについては、比較的安価に導入できる可能性を秘めている。高
度な双方向通信機能を利用し、渋滞情報等において既存インフラとも置き換え
ていくアイデアもある。
ここで大きなカギとなるのが、自動車メーカーの意向であろう。クレジット
カード会社を抱える自動車メーカーは、ETC カードだけでなく、整備・点検等
のサービスにも自社のカードを利用してもらい、新車販売における顧客の囲い
込みツールとして活用している。自社のクレジットカードにガソリンの割引や
付加サービスを持たせることでサービスステーションへの誘導を進めてきた石
油元売り各社の存在も無視できない。
電子マネーがクルマ社会に本格的に普及するためには、既に普及している ETC
や自動車メーカー・石油元売り各社のクレジットカードとの戦略的な提携が不
可欠であることは間違いないだろう。既存業者に真っ向から勝負を挑むのでは
なく、こうした自動車業界の特殊性を的確に把握し、最適なアライアンスを実
現することが、自動車業界でデファクトスタンダードを取るために求められる
と考えられる。
1 人のユーザーとして、様々な機能が一元化されることを期待したい。
<本條 聡>
<本條執筆記事バックナンバー>
http://www.sc-abeam.com/mailmagazine/honj.html
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◆今週のコラム(1) 「中国フラッシュニュース」
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アップダウンを繰り返しながらも、今後数年以内に日本を上回るとされる中国
自動車市場。
住商アビーム自動車総研の提携先であり、中国自動車業界に精通したコンサル
ティング会社オートビジョン有限公司の総経理である張浩群が、中国自動車業
界のホットな話題をお伝えするコーナーです。
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第78回『バス製造事業者に対する参入規制の強化』
中国の国家発展改革委員会は、「バス製造事業者に対する資格」を 4月 11日
から告示した。告示期間は 5月 10日までの 1 ヶ月間とされている。
今回告示された資格では、以下のような規制が定められている。新規参入し
ようとするバス製造事業者は、
1.資産が 8 億元以上であること。(土地評価額は除く)
2.外資系企業と合弁の場合でも、中国系ブランドのバスが、販売台数の 50%
以上を占めること。
3.研究開発費の予算が 4500 万元以上であること。
という条件を満たすことが求められることになる。
2005年以降、自動車の生産能力が徐々に過剰になりつつある局面において、
当局のスタンスは、「奨励」から「抑制」へシフトしている。具体的な抑制策
としては、「投資額」と「中国系ブランド車の開発」という規制を用いて、新
規参入事業者に対するハードルを高くしている。
特に「中国系ブランド車の開発」は、中国企業との合弁を考える外資系企業
の参入可能性を限りなく低くしているといえるだろう。
乗用車に続き、今回、「バス」が規制の対象になったわけだが、今後「トラ
ック」に関しても対象になってくる可能性がある。
<張 浩群>
<張執筆記事バックナンバー>
http://www.sc-abeam.com/mailmagazine/cho.html
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お知らせ
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『中国自動車メーカーの調達戦略に見る日系自動車部品メーカー
勝ち残りの条件』無料配布のお知らせ
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2004年 11〜 12月にかけて、住商アビームとアビームコンサルティングが、
中国で乗用車を生産する自動車メーカー 30 社を対象に、アンケートとインタ
ビューを実施し、部品メーカーとの取引状況や今後の調達方針について調査を
行いました。
その結果を集計し、分析を加えて、自動車部品メーカーの方々への提言をレ
ポートにまとめました。
現在、このレポートを、弊社ウェブサイトを通じて、希望者に無償で配布し
ております。お申込は、下記アドレスをご参照下さい。
http://www.sc-abeam.com/press_release/050524/050524chugoku.html
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『自動車メーカーに聞く次世代型部品メーカー像と
製品ごとのトレンド・投資戦略』無料配布のお知らせ
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2004年 6月に、本誌「住商アビーム Auto Business Insight」を通じて自動
車メーカー勤務の方々に自動車部品メーカーに対する意識調査にご協力頂きま
した。その結果を集計し、分析を加えて自動車部品メーカーの経営企画部と同
業界に関心のある投資ファンドへの提言をレポートにまとめました。
ご協力頂きました読者の方には、この場を借りて改めて御礼申し上げます。
現在、このレポートを、弊社ウェブサイトを通じて、希望者に無償で配布し
ております。お申込は、下記アドレスをご参照下さい。
http://www.sc-abeam.com/press_release/040817buhin.html
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自動車業界特化型コンサルティング会社『住商アビーム自動車総合研究所』
のスタッフが日々移り変わる自動車業界を、経営と現場、業界と市場を結ぶ
視点で紐解いた戦略ガイドブックです。
弊社では、この「Auto Business Insight」をより良くしていくために、
読者の皆様のご意見やご要望を募集しております。
内容についてのご意見やご質問や、弊社に関するお問合せにつきましては、
下記メールアドレスまでご連絡下さい。
info@sc-abeam.com
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住商アビーム自動車総研とは?
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『住商アビーム自動車総合研究所』
(株) 住商アビーム自動車総合研究所は、住友商事とアビームコンサルティン
グ(旧デロイト トーマツ コンサルティング)の合弁会社です。
住友商事は、製造分野から小売、物流、金融分野まで、主に海外各地での独
自の自動車事業経営の経験と多数の業界各社との取引を通じて、現場に根ざし
た収益向上の知識と経験を持った人材、システム、ネットワークを蓄積してき
ました。
また、アビームは、グローバルなコンサルティング会社としての幅広い業界
での戦略・業務プロセス・情報技術・人・組織面での経営革新支援の実績を通
じて、業界の枠組みを超えたベストプラクティスのノウハウを培ってきました。
この両社が能力・強みを融合・結集して、革新と成長に挑戦する業界内の皆
様と、それを支援する意思を持って業界参入を検討されている業界外の皆様を
応援し、お客様と一緒に業界の永続的発展を目指すことで一致して、
住商アビーム自動車総合研究所が設立されました。
会社概要
会社名 :株式会社 住商アビーム自動車総合研究所
所在地 :〒104-8610 東京都中央区晴海1-8-11 晴海トリトンスクエア内
代表取締役:加藤 真一
主要株主 :住友商事
アビーム コンサルティング
(旧デロイト トーマツ コンサルティング/ブラクストン)
事業概要 :自動車業界におけるコンサルティング、調査など
TEL :03-5166-4600
FAX :03-5166-6262
メール :info@sc-abeam.com
ウェブ :http://www.sc-abeam.com
Corporate Profile
Company Name SC-ABeam Automotive Consulting
Address Triton Square 1-8-11 Harumi,Chuo-ku,Tokyo 104-8610
President and CEO Shinichi Kato
Tel 81-3-5166-4600
Fax 81-3-5166-6262
Mail info@sc-abeam.com
Web Site http://www.sc-abeam.com
Major Stockholders Sumitomo Corporation , ABeam Consulting
ABeam Consulting is the new name of Deloitte Tohmatsu Consulting/Braxton.
We provide Japan-specific operational and organizational knowledge
to enhance and supplement the investor's own capabilities.
This includes investment screening and business due diligence
to identify winning opportunities, post merger integration support,
and alternative exit proposal.
The Tri-Turbo Booster System provides access to Japan-specific
knowledge organized into three targeted sets of services to support
foreign or financial investors who operate primarily outside
the Japan automotive industry.
The services are organized based on individual investment stages:
1. Entry Stage : efficient evaluation of investment opportunities
2. Execution Stage : smooth acquisition and integration, and
investment value enhancements
3. Exit Stage : swift and versatile exit options
We also offer services and industry knowledge to support 5 critical
business development drivers.
These services are packaged into modules (e.g., business process
reengineering, establishing a global supply chain, etc.) for ease of
selection and application to both small/medium-sized manufacturers
and distributors/service providers.
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